DXAFSによるRh$^{III}$イオン錯体のレーザー誘起光還元機構の研究; 多変量スペクトル解析による中間体情報の抽出
第24回XAFS討論会
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- 開催年月日
- 2021年9月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 千葉(online)
- 国・地域
- 日本
溶液中で負イオンや水分子と錯形成した貴金属イオンPM$^{n+}$錯体は紫外領域に電荷移動吸収帯をもつ。このようなPM$^{n+}$錯体水溶液にアルコールを添加し紫外レーザーを照射すると、PM$^{n+}$錯体は電子励起され、アルコールと反応して中性原子PM$^{0}$へ還元される。還元されたPM$^{0}$は溶液中で自発的に凝集し、微粒子を形成する。この一連のプロセスはレーザー誘起微粒子化(Laser-Induced Particle Formation: LIPF)と呼ばれ、貴金属ナノ微粒子創製や工場廃液からの貴金属回収に利用されている。我々はRh$^{3+}$イオン錯体を対象にし、エネルギー分散型X線吸収微細構造分光法によるその場観測により、そのLIPF反応機構を調べた。得られたX線吸収スペクトルを解析した結果、Rh$^{3+}$還元反応には3つの酸化数をもつRh種が関与し、Rh $^{3+}$$\rightarrow$Rh$^{int}$(中間体)$\rightarrow$Rh$^{0}$と進行することを明らかにした。