2015年8月 - 2017年3月
赤外線とX線の両波長観測から探る新しい活動銀河核種族の解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 研究活動スタート支援 研究活動スタート支援
- 課題番号
- 15H06831
- 体系的課題番号
- JP15H06831
- 担当区分
- 研究代表者
- 配分額
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- (総額)
- 2,600,000円
- (直接経費)
- 2,000,000円
- (間接経費)
- 600,000円
- 資金種別
- 競争的資金
近傍で最もコンプリートなX線カタログであるSwift/BAT活動銀河カタログを親サンプルとして、赤外線衛星との位置マッチングを行うことで、約600天体にも及ぶ赤外線対応天体のカタログを作成した。現在、赤外線対応天体カタログをまとめた論文を準備中であり、それとともに特殊な環境をもつ活動銀河核種族も見つかってきたため、それらをとりまとめ、別個の論文として報告する予定である。具体的には、X線放射に比べて、赤外線放射が極端に暗い種族であるDFAGN、星生成起源のダスト放射が占めるはずの遠赤外線までも活動銀河核で明るく輝く種族などの報告である。さらに、これらのターゲットのうち、高空間分解能赤外線観測が得られたもの、あるいは赤外線のスペクトル分解の手法を用いることが可能な天体に対しては、赤外線クランプトーラスモデルの適応を予定している。また、可視光線や電波観測で発見された活動銀河核天体をX線、赤外線で探査したところ、本来検出できるべき明るさを持つはずが、まったく検出されない特殊な種族も発見した。これは、可視光線の挟輝線領域や電波ジェットが空間的に広がっている (kpcスケール) のに対して、赤外線を放射する領域は <10 pcと小さく、X線放射領域はさらに小さいことを考えると、現在、中心核の活動は止んでいるが、大きいスケールでは昔の活動銀河核活動で放射された輻射で明るく輝くため、今まさしく死につつある活動銀河核を捉えることになる。この死につつ有る活動銀河核を捉えた結果を論文としてまとめた (Ichikawa et al. 2016)。
- ID情報
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- 課題番号 : 15H06831
- 体系的課題番号 : JP15H06831