2018年4月 - 2021年3月
脳腫瘍幹細胞におけるCD109の機能解析と新規治療法の開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究 若手研究
本研究は、脳腫瘍マウスモデルを用いて癌関連タンパク質CD109の機能解析を行うと共に、抗CD109抗体を作製し、CD109を標的とした治療開発を行うことを目的としている。我々はこれまでに、CD109は神経膠腫・膠芽腫の悪性化に関わること、脳腫瘍幹細胞は分化した細胞に比べCD109が高発現していること、膠芽腫の治療抵抗性に関わる可能性があることを示しており、治療標的としてCD109が有望な候補であると考えている。
当該年度に実施した研究で、CD109が癌関連線維芽細胞に発現するタンパク質と結合するという結果をin vitroの実験において得ることができた。また、抗CD109抗体に関しては、CD109との結合活性が高く、特異性の高い抗体が複数得られた。
今後は、腫瘍幹細胞と癌関連線維芽細胞におけるCD109の役割を明確にするため、脳腫瘍マウスモデルにおける相互の局在や分布等を詳細に検索していく予定である。特にCD109は、TGF-betaとの関連がこれまでの研究で指摘されており、癌関連線維芽細胞の線維化過程におけるTGF-betaシグナルとの関わりにも注目し検討したい。また、抗CD109抗体については、候補として得られた抗CD109抗体の中和活性やADCC活性の有無など、更にはin vivoにて抗腫瘍効果があるかどうかを検討していく予定である。更に、最近ではCD109が放射線治療によって発現が増強することが示されているため、放射線治療を行った後に抗CD109抗体を投与することで治療効果の増強が現れるかも検討する。
当該年度に実施した研究で、CD109が癌関連線維芽細胞に発現するタンパク質と結合するという結果をin vitroの実験において得ることができた。また、抗CD109抗体に関しては、CD109との結合活性が高く、特異性の高い抗体が複数得られた。
今後は、腫瘍幹細胞と癌関連線維芽細胞におけるCD109の役割を明確にするため、脳腫瘍マウスモデルにおける相互の局在や分布等を詳細に検索していく予定である。特にCD109は、TGF-betaとの関連がこれまでの研究で指摘されており、癌関連線維芽細胞の線維化過程におけるTGF-betaシグナルとの関わりにも注目し検討したい。また、抗CD109抗体については、候補として得られた抗CD109抗体の中和活性やADCC活性の有無など、更にはin vivoにて抗腫瘍効果があるかどうかを検討していく予定である。更に、最近ではCD109が放射線治療によって発現が増強することが示されているため、放射線治療を行った後に抗CD109抗体を投与することで治療効果の増強が現れるかも検討する。
- ID情報
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- 課題番号 : 18K15116
- 体系的課題番号 : JP18K15116