2000年6月〜2003年7月までの新鮮腫骨骨折65例79足のうち,他の骨をsubtractionしたthree dimentional CT(3DCT)で腫骨上面に骨折線の及んだ54例64足を対象とした.男42例51足,女12例13足,右側28足,左側36足,平均年齢51.6歳(13〜73歳)であった.受傷原因は転落48例57足,交通事故2例3足,転倒2例2足,圧挫1例1足,壁を蹴った1例1足であった.冠状断,矢状断,水平断の画像も参考にしながら腫骨上面の骨折を記録し,矢状方向と冠状方向の骨折線の数で分類した.Y字状の骨折線は一本の線とした.矢状線1本のみ;13足,冠状線1本のみ;10足,矢状線1本・冠状線1本;22足,矢状線1本・冠状線2本;10足,矢状線2本・冠状線1本;3足,冠状線2本;2足,矢状線2本・冠状線2本;4足であった.今回subtruction 3 DCTを用いて腫骨上面の骨折線の走行を検討・分類し,矢状線と冠状線で表記した.これは腫骨の骨折形態を理解し治療法を選択する上で非常に有用であった