2002年
2000 年 5-6 月の日本周辺海域表面におけるサイズ分画クロロフィル α 濃度の地理的分布
水産海洋研究
- ,
- 巻
- 66
- 号
- 3
- 開始ページ
- 148
- 終了ページ
- 154
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 水産海洋学会
海洋において植物プランクトン現存量とそのサイズ組成を把握することはその海域の生態系を理解する上で重要である。Lalliによると、海洋における植物プランクトンのサイズ組成はそれを利用するより高次の従属栄養生物と密接な関係がある。<2μm画分の小型植物プランクトンから始まる生態系では植物プランクトンによって生産されたエネルギーが高次の大型魚類へたどり着くまでに6つの栄養段階を経なければならないのに対して、>10μm画分の大型植物プランクトンから始まる生態系では3-4つの栄養段階を経て高次の大型魚類までたどり着く。植物プランクトンのサイズ組成は、栄養塩濃度や鉄成分などの微量金属、さらに最近では栄養塩濃度とは関係なく海水の鉛直方向の動きの影響を受けることが報告されている。湧昇海域では有光層以深の栄養塩が有光層へもたらされることによって大型の植物プランクトンが優占する。しかしながら、栄養塩濃度が高濃度に存在する海域において鉄成分が不足しているとクロロフィルa濃度が低く、小型の植物プランクトンが優占する。このように植物プランクトンのサイズ組成を決定する要因がいくつか存在するが、日本周辺海域においてそのサイズ組成を決定する要因については不明である。
- リンク情報
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- CiNii Articles
- http://ci.nii.ac.jp/naid/10011581003
- CiNii Books
- http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN10063434
- URL
- http://id.ndl.go.jp/bib/6291431
- URL
- http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010661178 本文へのリンクあり
- ID情報
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- ISSN : 0388-9149
- CiNii Articles ID : 10011581003
- CiNii Books ID : AN10063434