2017年4月 - 2020年3月
水稲の点滴かんがい栽培によるメタンガス排出削減および玄米ヒ素含有量低減技術開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
点滴かんがいは専用のチューブから水を一滴ずつ植物の株元に与えるかんがい方法である.湛水した水田土壌が還元状態であるのに対し,点滴かんがいを用いた畑地状態で水稲を栽培すると,土壌が酸化状態にあるために嫌気性のメタン生成菌が活動できずメタンの発生が抑制されること,また,土壌中のヒ酸は不溶化して土壌に吸着されるので玄米中のヒ素含有量が低減することが期待される.圃場試験の結果,点滴かんがいによりメタンの排出量は湛水栽培よりも約8割削減した.また,ガラス室内試験水田でヒ素汚染土壌を用いた試験では,点滴潅がいで栽培した玄米中のヒ素含有量は湛水栽培と比較して約9割低減した.
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- 課題番号 : 17K07624
- 体系的課題番号 : JP17K07624