論文

査読有り
2018年2月

HIV感染症患者のメンタルヘルスとそのスクリーニングに関する考察 GHQ30の継続的評価と孤独感やソーシャルサポートとの量的分析から

日本エイズ学会誌
  • 早津 正博
  • ,
  • 古谷野 淳子
  • ,
  • 川口 玲
  • ,
  • 石塚 さゆり
  • ,
  • 青木 信将
  • ,
  • 茂呂 寛
  • ,
  • 田邊 嘉也

20
1
開始ページ
53
終了ページ
69
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(一社)日本エイズ学会

継続的に受診していたHIV感染症患者(2009年29人、2011年31人、2013年41人、2014年38人)を臨床群、HIVおよび慢性疾患に罹患していない92人を対照群とした。[情緒的ソーシャルサポート]、[現実的ソーシャルサポート]、[対他的孤独感]、[実存的孤独感]、[孤独不安耐性]の信頼性係数は十分な値であった。ウェルチの検定で、[希死念慮うつ傾向]と[情緒的ソーシャルサポート]、[対他的孤独感]において有意差を認めた。ウェルチの検定の結果も踏まえれば、臨床群は対照群との平均値の比較において、[希死念慮うつ傾向]は高く、[情緒的ソーシャルサポート]は低く、[他的孤独感]は高いことが有意にいえるがその差はわずかであった。GHQ30の陽性判定の繰り返しに注目し、その説明因子やリスクについて検討し、希死念慮や抑うつ気分を持つかどうかが、メンタルヘルス不調の反復性を説明する上で重要であることが示された。メンタルヘルスのリスク因子と考えられる[希死念慮うつ傾向]に対しては、[対他的孤独感]が促進的影響、[孤独不安耐性]が抑制的影響を与えることが示された。

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URL
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ID情報
  • ISSN : 1344-9478
  • 医中誌Web ID : 2018331137

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