2016年
ウィトゲンシュタインの『確実性の問題』における蝶番命題に関する予備的考察――モイヤル-シャーロックの分類学を手がかりに――
岡山大学大学院教育学研究科研究集録
- 巻
- 号
- 162
- 開始ページ
- 27
- 終了ページ
- 34
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 岡山大学大学院教育学研究科
本稿では,ウィトゲンシュタインの『確実性の問題』における蝶番命題に着目し,その教育学的意義を析出した。モイヤル−シャーロックの分類学は,蝶番命題に対する確信の態度が教育によって形成されることを指摘している。この確信の態度は,子どもが大人の権威にしたがって獲得される場合もあるが,一度は確信した態度を変更し,新しい蝶番命題への確信を獲得するという動的過程も含まれている。ウィトゲンシュタインの『確実性の問題』は,この動的過程を示唆しており,その点に教育学的意義がある。
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 1883-2423
- CiNii Articles ID : 120005825837
- CiNii Books ID : AA12338258