基本情報

所属
東北大学 未来科学技術共同研究センター 開発研究部 全層梁降伏型メカニズムを形成する柱脚支持機構の開発 教授
学位
博士(工学)(東京工業大学)

J-GLOBAL ID
201201042484866960

外部リンク

経歴

  6

委員歴

  24

論文

  113

MISC

  6

書籍等出版物

  4

講演・口頭発表等

  50

共同研究・競争的資金等の研究課題

  3

社会貢献活動

  3

その他

  18
  • 2012年4月 - 2012年4月
    高2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震では,震源地から300km以上も離れた東京湾沿岸埋立地でも広範囲にわたり地盤が液状化し,上屋構造がほとんど無被害であっても建物が傾き,建て替えや補修を余儀なくされた。その要因の一つとして液状化による杭基礎の破壊が挙げられている。これまでの地震動であれば液状化しない地盤であっても,今回の地震動は,継続時間が長く,地盤の間隙水圧比が徐々に上昇し,液状化に至った。さらに,長周期成分が卓越し,高層建築物の上層階では数mの水平振幅を何回も経験した。中低層建築物に比べて,高層建築物ではこのような水平振幅によるP-効果に伴う転倒モーメントが非常に大きく,地下数十mの長さとなる杭基礎には設計時に想定していない曲げモーメントと変動軸力を生じてしまう。 現行の杭基礎の耐震設計では,地盤による杭の水平変形拘束に期待し,杭の曲げ座屈崩壊の可能性は検討されていない。しかし,地盤が液状化し,地盤の水平抵抗が急激に低下すれば,杭基礎は曲げ座屈を生じるため,鉛直支持力を喪失し,上屋構造である高層建築物が倒壊する危険性がある。本研究では,これまで研究事例のない長周期地震動を受ける高層建築物の杭基礎の鉛直支持力の喪失と上屋構造の連鎖的な倒壊現象を実証し,地震動の特性と建築物の被害を予測する。さらに,このような杭基礎の終局耐力設計法を提案する。
  • 2012年4月 - 2012年4月
    一般的な中低層鉄骨ラーメン構造物では,上屋構造の柱,梁に鋼構造部材,基礎梁にRC部材が用いられ,柱脚には埋め込み型柱脚,露出型柱脚等の工法が用いられる。前者の工法は柱脚の回転剛性が高く,柱脚固定に近いため,最下層の水平層剛性が高く,層間変形角が小さくなるものの,上層に比べて柱の脚部と柱頭での作用曲げモーメントのバランスが悪く,脚部の作用曲げモーメントは柱頭に比べて大きくなり,脚部で降伏してしまう。鉄筋の納まり上,基礎梁の断面を大きくするか,基礎梁にハンチを設けなければならない。さらに,鉄骨建て方を基礎梁の工事の前に行わなければならないため,鉄骨部材の製作時間が十分でなく,その間の工事工程が遅れることも少なくない。一方,露出型柱脚は半剛接合となるため,柱頭の曲げモーメントが大きくなるだけでなく,最下層の層間変形も大きくなることから,この層の柱断面を大きくするか,柱脚を弾性固定金物等で基礎梁に緊結し,固定度を上げる必要がある。多くのアンカーボルトが必要となり,厳しい施工精度が要求されるとともに,基礎梁鉄筋との納まりが複雑となる。いずれも,最下層柱の降伏は避けられない。柱梁耐力比が大きければ,梁が柱よりも先行して降伏するものの,塑性変形性能の小さい柱が梁よりも先にその塑性変形限界に達し,耐力低下を起こす2)。軸力の大きい最下層柱で塑性ヒンジ回転量が部材の安定した塑性変形の限界に達し,耐力低下を生じれば,構造物の倒壊に至る可能性がある。E-Defenseによる実大4層鉄骨ラーメン構造物の倒壊実験では,建築基準法に準拠した構造物に1995年兵庫県南部地震JR鷹取駅記録の100%の地震動を入力した際,最下層柱の脚部及び柱頭で局部座屈を生じ,最下層に損傷集中したため,構造物は倒壊した。 そこで,関連論文1)3)4)では図1(c)に示すようにRC基礎梁からRC柱を立ち上げ,上部鉄骨柱と下部RC柱を簡易接合し,鉄骨支点部で地震時の曲げ応力の反曲点とする新しい柱脚機構を提案した。この機構は,柱脚が基礎梁と同様,RC構造であり,高い固定度を有する一方,上部鉄骨柱と下部RC柱の接合はベースプレートによるシアキャップとアンカーボルトの緊結とし,鉄骨柱支点部での回転を許容する。この鉄骨柱支点部には,柱の作用せん断力にはシアプレートで抵抗し,圧縮力とせん断力はRC柱の頂部に設けたシアプレートで伝達させ,軸方向の引張力はアンカーボルトで伝達させる方法とする。鉄骨柱支点部の位置を高さ方向に調節することで,最下層の水平層剛性や柱の曲げ応力を制御できるため,従来の柱脚とは異なり,最下層のRC柱の脚部と鉄骨柱の柱頭の曲げ応力の比を制御できる。これまで,この柱脚機構を有する鉄骨ラーメン構造の耐震限界性能や最下層柱を弾性保持するための柱梁耐力比,鉄骨柱支点部高さ等を明らかにした。 本研究では,鉄骨柱支
  • 2010年4月 - 2010年4月
    本研究では,新しい柱脚支持機構を有する鉄骨ラーメン架構と従来のRC基礎梁に鉄骨柱を剛接した鉄骨ラーメン架構について,保有水平耐力計算法に基づき,架構の初期剛性及び降伏耐力をほぼ同等とし,柱梁耐力比の異なる数種類の鉄骨ラーメン架構を設計する。 最初に従来型の柱脚である露出型,埋め込み型,本研究の提案型の柱脚支持機構をモデル化し,3層,6層,9層の中低層鉄骨ラーメン架構を対象として,構造物が倒壊する大変形領域までの静的増分解析を行う。ここで提案する構造法によれば,架構が完全梁降伏型を形成できることを示す。地震応答解析を行い,柱,梁の履歴吸収エネルギーを算定し,従来の構造法と,ここで提案する構造法について架構の損傷集中を検討する。そして,地震動レベルと部材損傷との関係を明らかにし,架構が完全梁降伏型メカニズムを形成する可能性を検討する。さらに,実構造物の設計・施工を行い,このような構造形式の具現化を試み,実現の可能性を探る。
  • 2010年4月 - 2010年4月
    高層建築物が乱立する都市部埋立地の地盤は極めて軟弱であり,地下数十mにまで達する杭基礎を必要とする。このような細長い杭基礎の耐震設計では,地盤による杭の水平変形拘束に期待し,杭の曲げ座屈の可能性は検討されていない。しかし,激震時に地盤の液状化が生じ,急激に地盤の水平抵抗が低下すれば,水平抵抗を失った杭基礎では曲げ座屈が生じ,さらに杭の鉛直支持力の喪失,上屋構造である高層建築物の倒壊へと展開する可能性がある。本研究では,これまで研究事例のない杭基礎の崩壊による上屋構造の連鎖的な倒壊現象を明らかにし,特に高層建築物の被害を予測する。さらに杭基礎の性能設計法を示し,安全性の高い構造システムを提案する。
  • 2010年4月 - 2010年4月
    制振ブレース架構は従来の梁・柱であるラーメン架構とは異なり,ブレースが安定した履歴曲線を描くことから,架構全体における梁の履歴吸収エネルギーの寄与は必ずしも大きくない。そのため,ラーメン架構と同程度の耐震性能を確保し,地震時に架構全体が安定した挙動となることを保証できれば,梁の損傷を許容した設計も可能となる。 本研究では,制振ブレース架構構面におけるH形鋼梁が軸力を受ける場合の塑性変形性能,累積塑性変形倍率等を明らかにする。その際,架構の層間変形角と梁端の回転角の関係を明らかにし,架構の目標性能に対する梁の要求性能を明らかにする。