2004年
<山里の女>と<思ひ寄らぬ隈なき男>と : 『源氏物語』の語りの場、その生成と揺らぎ(<特集>古代文学における<環境>)
日本文学
- 巻
- 53
- 号
- 5
- 開始ページ
- 48
- 終了ページ
- 56
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.20620/nihonbungaku.53.5_48
- 出版者・発行元
- 日本文学協会
『源氏物語』に山里の女たちが登場することは周知のことであり、<山里>という環境に関する論考は膨大である。「環境」はあるのではなく、その「環境」をどう認めるかという人々の認識によって、生成され続けるものである。本稿では物語内外で繰り返し語られ引用される<山里>という環境に住む女の物語を、男の欲望幻想の話型として立ち現れてくる<山里の女>と呼ぶことにする。その話型を抜け出て、何者からも支配を許さないでいこうとする大君の語りの場と、それを読む読者にとっての語りの場を考える。
- リンク情報
- ID情報
-
- DOI : 10.20620/nihonbungaku.53.5_48
- ISSN : 0386-9903
- CiNii Articles ID : 110009896842
- CiNii Books ID : AN00197092