2016年10月
ブータンの国民総幸福(GNH)政策の理念と計画化に関する研究
都市計画論文集
- ,
- 巻
- 51
- 号
- 3
- 開始ページ
- 741-748
- 終了ページ
- 748
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.11361/journalcpij.51.741
- 出版者・発行元
- 公益社団法人 日本都市計画学会
本稿は、ブータンの国民総幸福(Gross National Happiness)の理念が生まれた歴史的起源が第三代国王統治期(1952-1971)のブータン型近代化にあったこと、および理念を具現化するための計画手法であるPolicy Screening Tool(PST)が効果的であること、を示す。理念の歴史的起源は既往研究の解読によって、PSTの効果は再生可能エネルギー政策(2011)と国内電気料金政策(2015)に実際に適用された事例の分析によって、それぞれ行う。 研究の結果、第三代国王が、近代化は不可避だが同時に伝統的アイデンティティ維持もほとんど不可避な、僅差での選択を行ったことが、GNH政策の四本の柱を決定づけ、PSTは、政策立案段階においてデータに基づき定量的に、多角的でメリハリのあるチェック機能を果たしていることがわかった。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.11361/journalcpij.51.741
- CiNii Articles ID : 130005432848