共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2025年3月

伝統産業における熟練とイノベーションの実証研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
20H01542
体系的課題番号
JP20H01542
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
17,550,000円
(直接経費)
13,500,000円
(間接経費)
4,050,000円

2020年度は当初の計画通り、南部杜氏協会の名簿の入力作業を行った。データベース作成は、研究組織のメンバーが行うには膨大すぎるため、相見積もりの上、業者に委託した。委託の結果、当初の予定より早く、2021年2月には全期間のデータ入力を完了させることができた。
また、本研究の関連分野で投稿を進めていた論文がいくつか掲載された。特に強調すべきは、査読付き英文学会誌に掲載された” Apprenticeship and product quality: empirical analysis on the sake brewing industry” であった。この論文は、現行の研究プロジェクトの前段にあたるものである。日本酒産業では従来、農閑期に杜氏(酒造現場の責任者)を酒蔵が雇うことで日本酒を生産している。その杜氏を季節雇用のままとするか、正社員として雇用するかによって、鑑評会で受賞するか、すなわち高い品質の製品を生み出せるかどうかを検討した。分析の結果について、統計的な有意差が出ることが明らかにされた。
さらに、関連分野であるイノベーションに関する論文を2本発表した。うち1本は、カンファレンスペーパーではあるが、査読ありの英文論文であった。最後の1本は大学研究紀要である。2020年度のすべての論文業績は、オープンアクセスとなっている。
ただし、順調ではなかった点もある。それは、COVID-19によって、各種学会が開催されなかったり、オンライン開催となってしまったことである。特に、申請者らが重視しているイノベーション分野の著名学会であるInternational Schumpeter Societyが延期となったのは、仕方ないとはいえ、研究の進捗に若干の影響を与えた。
以上のように、COVID-19の影響はありつつも、2020年度は予定通りに進捗したといえる。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20H01542
ID情報
  • 課題番号 : 20H01542
  • 体系的課題番号 : JP20H01542

この研究課題の成果一覧

論文

  4

MISC

  1

講演・口頭発表等

  2