共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2021年3月

シェーグレン症候群唾液腺における超音波画像診断国際基準試案策定

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
17K11675
担当区分
研究分担者
配分額
(総額)
4,420,000円
(直接経費)
3,400,000円
(間接経費)
1,020,000円

これまでシェーグレン症候群(SS)における超音波画像診断国際基準試案策定を行うために、超音波による重症度予測モデル式を作成し、SSであるProbabilityを算出した。
これに基づき、重症度によるカテゴリー化(1-5)、Risk評価を行い、最終的な病期分類基準を策定した。具体的にはカテゴリー1はSSである可能性が限りなく低い、2はSSである可能性が低い、3はSSである可能性が中等度あり、4はSSである可能性が高い、5はSSである可能性が限りなく高いと分類される。そして、それぞれのカテゴリーには目安となる超音波のSCORE,Probability,そしてRiskが示されている。
次にretrospective studyの対象とした患者の中から、口腔乾燥症外来で実際に治療を行った患者を抽出し、得られた重症度予測モデル式と治療効果との相関を解析、その検証作業を行った。その結果、重症度予測モデル式と治療効果との間には強い相関が認められた。つまり、超音波による病期分類基準において、重症度が高いほど、言い換えれば超音波のSCOREが大きいほど、治療効果は小さくなるという強い負の相関が認められた。
今年度はこれらの解析を更に細分化し、カテゴリー(重症度)と様々な口腔乾燥症治療法(1.唾液腺マッサージ・舌体操指導、2.唾液腺生食洗浄、3.唾液腺ステロイド洗浄、4.塩酸セビメリン/ピロカルピン含漱、5.塩酸セビメリン/ピロカルピン内服、6.漢方薬内服)との相関を解析する予定である。これにより、カテゴリー(重症度)に応じた、有効な治療法の選定が行え、その後の口腔乾燥症外来での検証を経て、将来的な治療マネージメント立案への足掛かりになるのではないかと考えている。

ID情報
  • 課題番号 : 17K11675