共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2024年3月

ベーチェット病のゲノムワイド亜型解析によるエビデンス創出とレジストリー構築

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
19H03700
体系的課題番号
JP19H03700
配分額
(総額)
17,290,000円
(直接経費)
13,300,000円
(間接経費)
3,990,000円

研究の目的:本研究課題はベーチェット病患者を対象とした疾患レジストリを構築し、遺伝学的・臨床的な予後予測に有益となる亜型を同定することを目的としている。
研究実施計画:すでに後ろ向きの亜型解析は完了しており論文報告した(Soejima, Kirino et al, Arthritis Res Ther. 2021 Feb 1;23(1):49。その結果、皮膚粘膜・関節・腸管・眼・神経を代表的に構成する5つの臨床的亜型を報告できた。2019年よりレジストリ研究を本格的に開始しており、本年度までに横浜市立大学238例、北里大学22例、北海道大学28例、新潟大学32例、計320例のベーチェット病患者を登録し、そのうち約100例は2年間の前向きの追跡を行った。また臨床情報にマッチした血清・ゲノム検体も得て解析をおこなっている。ベーチェット病における単球の関与についての総説(Hirahara et al, Front Immunol. 2022 Mar 11;13:852297)、実臨床におけるアプレミラストの有用性(Hirahara et al, Mod Rheumatol. 2021 Jul;31(4):856-861)について本レジストリ研究から成果を得ている。現時点で判明した点として、①ベーチェット病の疾患活動性指標BDCAFの平均値は登録施設のいずれでも約2点であり、疾患活動性を認めた。そのうち約50%の症例で口腔潰瘍と関節痛を認めた。②1年間追跡できた症例でも、BDCAFの平均は約2点であり、疾患活動性の残存を認めた。③BDCAFが低い症例でも、特殊型・眼病変などの重症病変を発症した。④血清サイトカインのクラスター解析を行った。現時点の予備的なサイトカインのクラスター解析では、無症状の患者での有意なクラスターが予想される。⑤全例でゲノムワイド関連解析(GWAS)は行っており現在解析中である。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19H03700
ID情報
  • 課題番号 : 19H03700
  • 体系的課題番号 : JP19H03700

この研究課題の成果一覧

論文

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