共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2023年3月

安全保障政策の変更をめぐる諸国家の戦略的相互作用に関するゲーム理論的考察

日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)

課題番号
19K01504
体系的課題番号
JP19K01504
配分額
(総額)
3,900,000円
(直接経費)
0円
(間接経費)
0円
資金種別
競争的資金

本研究は、同盟の形成や国内の制度の変更など安全保障政策の変更をめぐる国家間の戦略的相互作用に焦点を当てた上で、①潜在的敵国との関係を不安定化させないように安全保障政策の変更を行うには、国家はどのように自国(あるいは同盟国)の行動を抑制しつつ相手からの攻撃を抑止すればよいのか、②ある民主国家における長期にわたる安全保障政策(例えば抑止政策など)の成功は、その政策に対する国内支持率にどのように作用し、その国の安全保障政策の変更にどう影響するのか、そしてその結果、その国と潜在的敵国の関係はどう変化していくのか、の二点に注目しつつ、ゲーム理論を用いて理論的考察を行い、政策的提言を行うことを目的とする。本研究は、当初同盟と抑止の研究を行うことを目的としていたが、研究を進めていく過程で、新しいアイディアが生まれ軍備拡張を含めた三つの研究を行うことになった。同盟の研究に関しては、概ね良好である。国内の学会で2回(内1回は招待有)、研究会で3回(内2回は招待有)発表する機会を得ることができた。発表を通して有用なコメントを頂くことができ、それらを基にモデルの大幅な修正をすることができた。2020年度はモデルと事例研究の修正を行ったあとで、国内外の研究会での発表を引き続き行うとともに、海外ジャーナルへの投稿を開始する予定である。<BR>当初計画していた抑止の論文は、静学ゲームと動学ゲームの二つのモデルで異なる興味深い結果が出ることが分かったため、静学ゲームは軍備拡張の研究として個別に行うことになった。静学ゲームでは、政策の透明性との関連性を見ると面白い結果がでることが分かったので、この部分も分析に含めることになった。この軍備拡張の研究に関しては、海外の学会で発表すべく第一草稿を完成させたが、新型コロナウイルスの影響を受けて、海外学会(Public Choice Society)がキャンセルされてしまった(発表は確定していたので、業績として掲載はしておく)。よって、2019年度はコメントを頂く機会を失してしまったが、第一草稿は完成させることができたので、進捗状態としては順調である。今後は国内外で発表の機会を伺いつつ、共著者とともに論文の修正を行っていく予定である。また、軍備拡張以外の政策決定にも応用できる可能性があることに気づいたため、今後はフレーミングの仕方についても模索していく。同盟の研究に関しては、概ね良好である。国内の学会で2回(内1回は招待有)、研究会で3回(内2回は招待有)発表する機会を得ることができた。<BR>軍備拡張の研究に関しては、第一草稿を完成することができた。研究発表とコメントを頂く機会を奪われてしまったのは残念であるが、研究自体は支障なく進んでいる。同盟の研究については、モデルと事例研究の修正を行う。海外の学会で発表を引き続き行うとともに、海外ジャーナルへの投稿を開始する予定である。<BR>軍備拡張の研究については、今後は発表の機会を伺いつつ、共著者とともに論文の修正を行っていく予定である。また、軍備拡張以外の政策決定にも応用できる可能性があることに気づいたため、今後はフレーミングの仕方についても模索していく

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19K01504
ID情報
  • 課題番号 : 19K01504
  • 体系的課題番号 : JP19K01504