共同研究・競争的資金等の研究課題

2016年4月 - 2021年3月

モックモジュラー形式と量子不変量の研究とその応用

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
16H03927
体系的課題番号
JP16H03927
配分額
(総額)
10,270,000円
(直接経費)
7,900,000円
(間接経費)
2,370,000円

本研究の目的のひとつとして,結び目及び3次元多様体の量子不変量のモジュラー性を調べることがあげられる.多くの量子不変量はモジュラー性に近い性質を持つことが知られており,量子モジュラー形式と呼ばれる.これまでの研究により,Ramanujanに始まるモックモジュラー形式と密接な関連があることが明らかになっている.量子モジュラー形式およびモックモジュラー形式は,近年,数学・物理両分野においてその重要性が認識され注目を浴びている.2019年3月にはホット・トピックスとしてブラウン大学ICERM研究所において研究集会"Modularity and 3-Manifolds"が開催され,研究代表者も参加し,今後の課題等について参加者と議論を持った.
量子不変量,特に量子モジュラー形式の更なる進展のためには新たな手法の導入が有用である.2018年度は,クラスター代数およびアフィンヘッケ代数を取り上げ,トポロジーにおける役割についての研究を行った.
まず,一般の曲面を考察する上で重要となる,1点穴あきトーラス・4点穴あき球面に注目し,character varietyの解析を行い,ポアソン構造をクラスター代数の観点から調べた.この結果は,トーラス結び目や二橋結び目の量子不変量およびそのモジュラー性の研究についても有用であるものと期待される.
また,先と同じ曲面のcharacter varietyの研究をアフィンヘッケ代数を用いても行い,結び目の量子不変量との関連についての解析をいくつか行った.

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-16H03927
ID情報
  • 課題番号 : 16H03927
  • 体系的課題番号 : JP16H03927

この研究課題の成果一覧

講演・口頭発表等

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