2018年4月 - 2021年3月
第二言語学習者と母語話者の単語認知の差異は言語接触量によって説明できるのか
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
本研究の目的は、英語母語話者と異なった母語をもつ学習者(本研究では日本人英語学習者とドイツ人英語学習者)を対象として、言語処理にどのような差異が観察されるか検証するとともに、その差異が言語接触量や語彙サイズによるものか否かを検証することにある。
本年度計画としては、(1)語彙性判断課題実験を行い、上記3グループの実験参加者の頻度効果、語長効果等の言語処理を分析し、統計処理に語彙サイズを予測変数として加えた場合、その差異は観察できなるのか否かを検証すること、(2)アイトラッキング実験を活用し、語長を始め様々な言語的特徴について検証するため、単語提示ではなく文中の言語処理の観察が可能になるプログラムを作成し、本実験を行うことの2点であった。
研究の成果として、本年度は、視線計測実験と語彙性判断課題実験を実行した点が挙げられる。語彙性判断課題実験の結果、語彙サイズを予測変数に投入しても、母語話者との差異は観察されたことと、ドイツ人英語学習者より日本人英語学習者の方が頻度効果は高いことが明らかになった。
さらに、当初では予定されていなかった、定型表現(高頻度の表現)と非定型表現(低頻度の表現)についても、実験を行った。定型表現は1つのユニットのメンタルレキシコンに存在し、言語処理においても1つの塊として処理されるという先行研究を踏まえ、英語母語話者と日本人英語学習者およびドイツ人英語学習者の言語処理を比較した。その結果、英語母語話者より第二言語学習者の方が、定型表現の頻度効果も高く、単語と同様に学習者の方が頻度などのような言語的特徴のインパクトをより受けることが明らかになった。視線計測実験ついては、ほとんど終了しているが、後期の休みとコロナウィルス感染拡大を受け、被験者募集ができなくなったため、実験は途中で止まっている。
本年度計画としては、(1)語彙性判断課題実験を行い、上記3グループの実験参加者の頻度効果、語長効果等の言語処理を分析し、統計処理に語彙サイズを予測変数として加えた場合、その差異は観察できなるのか否かを検証すること、(2)アイトラッキング実験を活用し、語長を始め様々な言語的特徴について検証するため、単語提示ではなく文中の言語処理の観察が可能になるプログラムを作成し、本実験を行うことの2点であった。
研究の成果として、本年度は、視線計測実験と語彙性判断課題実験を実行した点が挙げられる。語彙性判断課題実験の結果、語彙サイズを予測変数に投入しても、母語話者との差異は観察されたことと、ドイツ人英語学習者より日本人英語学習者の方が頻度効果は高いことが明らかになった。
さらに、当初では予定されていなかった、定型表現(高頻度の表現)と非定型表現(低頻度の表現)についても、実験を行った。定型表現は1つのユニットのメンタルレキシコンに存在し、言語処理においても1つの塊として処理されるという先行研究を踏まえ、英語母語話者と日本人英語学習者およびドイツ人英語学習者の言語処理を比較した。その結果、英語母語話者より第二言語学習者の方が、定型表現の頻度効果も高く、単語と同様に学習者の方が頻度などのような言語的特徴のインパクトをより受けることが明らかになった。視線計測実験ついては、ほとんど終了しているが、後期の休みとコロナウィルス感染拡大を受け、被験者募集ができなくなったため、実験は途中で止まっている。
- ID情報
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- 課題番号 : 18K00780
- 体系的課題番号 : JP18K00780