2018年
スギ人工林の樹冠遮断特性に関する検討
水文・水資源学会研究発表会要旨集
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- 巻
- 31
- 号
- 0
- 開始ページ
- 224
- 終了ページ
- 224
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.11520/jshwr.31.0_224
- 出版者・発行元
- 水文・水資源学会
森林地における水収支を明らかにするためには、樹冠による降雨遮断量を正確に見積もる必要がある。樹冠による降雨遮断量は、森林地に降る降雨(林外雨)量から樹冠通過雨量と樹幹流下量を差し引くことにより求められる。しかし、樹冠通過雨量は空間的に大きくばらつくため、林内に多数の雨量計を設置したり、頻繁に配置を変更したりする必要がある。樹幹流下量についても、林内における対象木の位置や大きさ(直径、樹高、樹冠投影面積、LAI)などにより発生量が大きく異なるため、複数の樹木で計測して林分平均値を得る必要がある。さらに、落葉落枝や泥等による目詰まり等も多いため、林内雨(樹冠通過雨および樹幹流)を長期間連続して現地観測するには多大な労力を要する。一般に、樹冠通過雨量や樹幹流下量は林外雨量に対して強い正の相関を示すため、現地観測データから両者の直線回帰式が得られれば、その後は林外雨量のみから樹冠通過雨量や樹幹流下量を推定することができる。同様にして、林外雨量と樹冠遮断量(=林外雨量 - 林内雨量)の関係を直線回帰式で表せば、林外雨量のみから樹冠遮断量を推定することができる。しかし、樹冠通過雨や樹幹流と比べると、樹冠遮断量は回帰式による推定値と実測値との差異が大きい。これは、樹冠遮断量が単純に林外雨量のみで決まるわけではなく、その他の要因(樹冠構造や気象条件)の影響を大きく受けるためと考えられる。そこで、本研究では、林外雨量以外の気象要因を考慮することで、樹冠遮断量の推定結果がどの程度変化するのかを調べたのでその結果について報告する。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.11520/jshwr.31.0_224
- CiNii Articles ID : 130007554092
- identifiers.cinii_nr_id : 9000399373353