共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2021年3月

犯罪の訴追・予防を目的とする情報の収集と利用に対する法的規制のあり方

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)
  • 大澤 裕
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  • 笹倉 宏紀
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  • 田中 開
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  • 井上 正仁
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  • 佐藤 隆之
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  • 稲谷 龍彦
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  • 酒巻 匡
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  • 神田 雅憲
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  • 池田 公博
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  • 川出 敏裕
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  • 大谷 祐毅
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  • 成瀬 剛
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  • 川島 享祐
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  • 朝村 太一

課題番号
18H00800
配分額
(総額)
17,030,000円
(直接経費)
13,100,000円
(間接経費)
3,930,000円

本年度は,下記の3つの研究班を構成して,調査研究を進めた。
①犯罪訴追目的での情報の継続的収集班(班長:井上,班員:田中,佐藤,成瀬,神田)は,GPS捜査,民間業者に対する特定の個人に関するデータの保存要請,ドイツのオンライン捜索(対象者が使用するコンピュータ等の端末に秘密裡にソフトウェアをインストールし,一定期間にわたり,端末でのデータ処理の状況を監視する手法),スマートフォン・パソコン内に保存されている大量のデジタルデータの解析を主な研究対象とした。研究内容としては,これらの処分によって侵害される利益の内容は何かということとの関係で,プライバシーの利益の内容を再検討するとともに,それを,既存の強制捜査と任意捜査の区別の枠組みにどのように適合させるのかについて考察した。
②犯罪訴追目的での情報の蓄積・利用班(班長:酒巻,班員:池田,稻谷,川島)は,指紋やDNA型のデータベース,監視カメラを主な研究対象とした。研究内容としては,個人情報保護法など他の法分野における規律内容も踏まえつつ,そもそも,情報を蓄積し利用することにより,取得とは独立した権利侵害が生じるのか,その内容はいかなるものなのかということを,問題となる情報ごとに検討した。
③犯罪予防目的での情報の収集・利用班(班長:川出,班員:笹倉,大谷,朝村)は,諸外国の諜報機関(アメリカのCIAやNSA,ドイツの連邦憲法擁護庁等)がテロ行為の未然防止を目的として行っている膨大なデータの収集・蓄積やテロ対策データベースの作成・利用を主な研究対象とした。研究内容としては,これらの手法の具体的な内容を把握するとともに,犯罪の「予防」という目的の相違が法的規制のあり方に与える影響及びその理論的根拠を考察した。
そして,年度末に研究代表者の大澤が主催して全体会合を行い,各研究班が獲得した知見を全員で共有し理解を深めた。