2005年12月
【内視鏡の新しい展開 照明光の特性と内視鏡】 NBI(Narrow Band Imaging) 咽頭・食道の癌とNBI
臨床消化器内科
- 巻
- 21
- 号
- 1
- 開始ページ
- 39
- 終了ページ
- 46
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (株)日本メディカルセンター
Narrow Band Imaging(NBI)は,赤・緑・青のRGB3バンド面順次照明方式におけるRGBフィルターの分光透過率特性を狭帯域特性に変更してイメージングを行う方法であり,臓器表面の微細な血管像の描出に優れている.NBIによる拡大内視鏡観察を行うと,早期消化管癌では微細血管構造の異常が明瞭に視認できることがわかり,微細血管の変化からみた早期癌診断というまったく新しい分野を切り開いた.とくに咽頭・食道を被覆している重層扁平上皮では,腫瘍性病変の微細血管異常が明瞭に観察でき,これまで発見が困難であった早期の咽頭癌が消化器内視鏡検査の際に発見できるようになった.食道では,刺激性の強いヨード色素内視鏡に代わる新しい診断技術,そしてわが国でも増加すると考えられているBarrett上皮内の高度異型上皮の鑑別診断に有用であると期待されている(著者抄録)
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 0911-601X
- 医中誌Web ID : 2006032697
- CiNii Articles ID : 80017734235