2005年3月
Black-Blood MRIによるPlaque評価で軽度頸動脈狭窄病変が塞栓源と強く疑われた1例
倉敷中央病院年報
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- 巻
- 67
- 号
- 開始ページ
- 111
- 終了ページ
- 116
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (公財)大原記念倉敷中央医療機構倉敷中央病院
77歳男.起床時に右上肢の脱力を自覚した.MRI拡散強調画像において,左放線冠と左運動野に拡散性に点状の新鮮梗塞巣を認めた.脳血管撮影では狭窄部位の壁は平滑であり,左内頸動脈起始部直後に約45%の軽度狭窄を認めた.Black-blood MRI(BB-MRI)を用いた頸動脈plaque評価では,左内頸動脈狭窄病変に脂肪抑制T1強調画像で著明な高信号,脂肪抑制T2強調画像で等信号のplaqueを認めた.抗血小板薬による保存的加療のみで症状は軽快傾向にあり,現在も経過観察中である.高度頸動脈狭窄や明らかな心原性塞栓,動脈硬化性病変が認められない脳梗塞については,頸動脈BB-MRIによるplaque評価が脳梗塞成因の診断のみならず,治療方針の決定にも有用であると考えられた
- ID情報
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- ISSN : 0368-4954
- 医中誌Web ID : 2005248981