MISC

2018年6月

透過中性子による電子スピン配列の観測

四季
  • 間宮 広明*
  • ,
  • 大場 洋次郎
  • ,
  • 及川 健一

39
開始ページ
終了ページ
4
記述言語
日本語
掲載種別

従来、スピン配列の測定には中性子回折法が用いられていたが、回折法では試料環境機器に広い散乱窓を要するため、超高圧や強磁場等の極限環境中での測定が難しいという課題があった。回折法の代わりに、磁気回折による中性子透過率の減少を観測できれば、スピン配列の情報が得られると考えられる。そこで、反強磁性体である酸化ニッケルの中性子透過率スペクトルを測定し、磁気回折による透過率の減少を観測することに成功した。中性子透過率スペクトルは中性子ビームと同軸上で測定できるため、試料環境機器の配置の自由度が向上し、超高圧・強磁場等の極限環境下におけるスピン配列の探索が加速することが期待される。また、中性子イメージングに応用することで、磁気デバイス内部のスピン配列を非破壊的に観察できるようになると期待される。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5061888

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