共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年8月 - 2025年3月

皮膚における多様な免疫応答の誘導機序と他臓器との免疫学的連関の解明

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(S)  基盤研究(S)

課題番号
20H05697
体系的課題番号
JP20H05697
担当区分
研究分担者
配分額
(総額)
196,300,000円
(直接経費)
151,000,000円
(間接経費)
45,300,000円

誘導型皮膚関連リンパ様組織 (inducible skin-associated lymphoid tissue; iSALT) が皮膚局所免疫応答の重要な場となる可能性を提唱した。皮膚の炎症と全身の状態が相互にクロストークすることが臨床的に知られているが、メカニズムは不明な点が多い。個細胞RNAシークエンスや皮膚疾患マウスモデルを用いて、皮膚の炎症と個体の生命反応をiSALTの概念を切り口に検討する。
本研究では、外的侵襲に対して上皮・免疫・間質細胞や常在菌が織りなす免疫応答機構とその生理的意義を、iSALTを切り口に解析する。一方で、皮膚を場とする生理的現象を理解するため、ヒト皮膚構成細胞・構造物の可視化や3次元ヒト表皮モデルの確立に努め、マウスモデルに応用する。これらの研究成果は、皮膚の組織構築の理解や各種皮膚疾患の病態の解明へと展開することが期待される。
本研究では、遺伝子改変マウスや3次元ヒト表皮モデルの開発により、皮膚の構成細胞・構造物・細胞機能を可視化し、生体応答のダイナミズムを非侵襲的に解明できる基盤技術を確立する。そして、iSALTという皮膚を場とする外的侵襲に対する生体応答を上皮細胞-免疫細胞-間質細胞の3者と皮膚常在菌の観点から理解する。また、iSALTが種を超えてヒトでも保存されているか検討し、同時にiSALTの形成機序とその意義の解明も図る。また、外的侵襲に対する多彩な生体応答とそれにより引き起こされる皮膚疾患の発症という因果関係を検討する。さらに、小動物で得られた結果をヒトで再検証し、ヒトの炎症性皮膚疾患の発症機序の解明に迫る。

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/file/KAKENHI-PROJECT-20H05697/20H05697_saitaku_shoken_ja.pdf
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20H05697
ID情報
  • 課題番号 : 20H05697
  • 体系的課題番号 : JP20H05697