2001年12月
CD36のヒト早期血清脂肪酸クリアランスにおける必要性
北海道大学医療技術短期大学部紀要
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- 巻
- 号
- 14
- 開始ページ
- 1
- 終了ページ
- 6
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 北海道大学医療技術短期大学部
CD36は血小板・単球等に発現する88kDの膜糖蛋白で,その欠損症は血小板・単球の両方で欠損しているtype Iと血小板のみで欠損しているtype IIとに分類される.対象者をCD36の表現型から正常者10名(平均21.8±0.42歳),type I 5名(22.8±1.9歳)及びtype II 5名(21.5±1.9歳)の3群に分け,脂肪分解を抑制するため経口的にグルコースを投与して,180分まで血清脂肪酸のクリアランスを観察した.その結果,脂肪酸は30分後に正常群では30%未満に減少したのに対し,type II群では依然有意に高値を示し,type Iでは脂肪酸が緩やかな減少を示したのみで,60〜120分の間,type IIより有意な高値を示した.ヒトの脂肪酸クリアランスには急速相と遅延相の二つの機序があり,前者では主にCD36が関与し,後者はCD36非依存性で通常前者に隠されていると考えられている.この検討結果は,心臓や骨格筋へのエネルギー供給におけるCD36の重要な役割を示唆していると考えられた
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 0915-2083
- 医中誌Web ID : 2002141483
- J-Global ID : 200902114736723155
- CiNii Articles ID : 120001152611
- CiNii Books ID : AN10054499
- identifiers.cinii_nr_id : 9000016905063