2014年12月
2次錐計画と2乗スラック変数法
日本オペレーションズ・リサーチ
- ,
- 巻
- 59
- 号
- 12
- 開始ページ
- 707
- 終了ページ
- 715
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(その他学術会議資料等)
数理計画問題に対して2乗スラック変数を用いて不等式制約条件を等式制約条件に変換する手法は従来からよく知られている.ところが,この手法は変数の次元を増加させ,数値的な不安定性や特異性を引き起こす可能性があるため,専門家の間では重要視されてこなかった.しかし,近年注目されている非線形2次錐計画問題の場合,2乗スラック変数を用いて再定式化した問題は通常の非線形計画問題となる.よって,非線形計画の汎用ソルバーを用いて解くことが可能となり,実用面での有用性が期待できる.本稿では,非線形2次錐計画問題の基礎的事項を簡単にまとめたあと,2乗スラック変数法を紹介する.