2003年7月
両側外転神経麻痺及び左顔面神経麻痺を認めた神経サルコイドーシスの1例
住友病院医学雑誌
- 巻
- 号
- 30
- 開始ページ
- 51
- 終了ページ
- 55
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (一財)住友病院
77歳女.10年前より糖尿病を指摘され,インスリンを導入された.左顔面神経麻痺と診断され,ステロイドの点滴治療を受け,1週間で症状は消失した.原因不明のブドウ膜炎と診断され,ステロイドの点滴を受け軽快した.胸部レントゲンで両側肺門リンパ節の腫脹(BHL)が疑われ,胸部CTを施行されたが,BHLは認められなかった.左眼部の違和感が出現し,左方視で複視が出現した.左顔半分が動きにくくなり,食事をすると左の口から物がこぼれる,左目が閉じにくくなる等の症状が出現した.ブドウ膜炎と診断され,更に眼球運動障害が認められた.胸部CTで両側肺門及び縦隔リンパ節の腫脹を認め,経気管支肺生検でサルコイド結節が認められた.神経サルコイドーシスと診断し,ステロイド治療を開始した.ステロイド開始直後に右外転神経麻痺を呈したが,ステロイドパルス療法により改善した.左顔面神経麻痺及び左外転神経麻痺は変化を認めなかった
- ID情報
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- ISSN : 0285-8177
- 医中誌Web ID : 2004136294