共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年4月 - 2024年3月

内耳蝸牛三次元構造形成メカニズムの解明と蝸牛型オルガノイド作製への応用

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
21K09628
体系的課題番号
JP21K09628
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
4,160,000円
(直接経費)
3,200,000円
(間接経費)
960,000円

聴覚を司る蝸牛はらせん構造からなる複雑な形態を示すが、この3次元構造を再現した蝸牛オルガノイドの報告はまだない。その理由として蝸牛発生メカニズムの解明が十分に行われていないこと、適切なマーカー遺伝子が無いことが挙げられる。
申請者のグループが発生初期内耳での発現を独自に同定したCarbonic anhydrase 13(Car13)は蝸牛感覚上皮予定領域特異的に発現し、前庭、神経でほぼ発現が見られないことから蝸牛マーカーとして有用である。さらに発生後期ではCar13はコルチ器外側へ発現が限局し、内有毛細胞に強く発現する。従って、蝸牛内の内外側の極性形成にも関与する可能性があるが、発生過程における機能は不明である。そこで本研究ではCar13の機能解析を中心とした蝸牛形成機構の解明と蝸牛オルガノイド作製を目的とする。Car ファミリーは16のメンバーからなり、お互いにアミノ酸配列が類似している為、特異的抗体の作製が困難であるという難点があり、タンパク質レベルでの局在が確認できていない。そこでCar13-蛍光タンパク質ノックインマウス及びiPS細胞を作製し、これを研究材料とすることを目指す。2021年度はCRISPR-Cas9システムを用いてCar13-蛍光タンパク質ノックインマウス、及びCar13-蛍光タンパク質ノックインiPSCを作製するための実験デザインとベクターの構築、及びsgRNAの設計を行った。誘導日数がヒト多能性幹細胞に比べて短いマウス多能性幹細胞由来オルガノイドの誘導条件の検討も進めている。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K09628
ID情報
  • 課題番号 : 21K09628
  • 体系的課題番号 : JP21K09628