論文

査読有り 筆頭著者
2013年12月

統合失調症者の適応的社会生活活動性および退院促進にかかわる動作法の効果

臨床動作学研究
  • 上倉安代
  • ,
  • 清水良三

18
開始ページ
27
終了ページ
38
記述言語
日本語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)
出版者・発行元
日本臨床動作学研究会

精神科病院からの長期入院中、および長期入院化のおそれのある統合失調症者 の退院を促進する目的で、臨床動作法によるアプローチを行った。対象者は12名 で、原則的には集団での動作法を行い、場合により個別での動作法を施行した。 期間は2クールに分けて行い、1クールは全6回であり、2クールは全8回であっ た。退院促進につながる指標として、動作法による介入の前後で、看護師による 社会適応機能尺度(SAFE)による評価を行った結果、個人差はあったが、動作法 介入の結果、有意に社会適応機能が高まったことが示された。さらに事例的に個 別の経過を検討したところ、作業療法や他の集団療法への参加意欲が出たり、精神症状が緩和しその後の退院につながりしかも良好に地域生活を継続していることが示され、適応的社会生活活動性の促進と退院促進に動作法によるアプローチ が効果的であることが示された。この効果は、動作法による自己身体の非意識的主体的努力による操作によるからだとこころの調整体験が、自己存在感を賦活し、現実検討力をもたらした結果と考察された。

キーワード:社会生活適応,統合失調症,退院促進,集団動作法

リンク情報
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/40020242368
URL
http://id.ndl.go.jp/bib/025870585
URL
http://search.jamas.or.jp/link/ui/2016088309
ID情報
  • ISSN : 1346-9304
  • CiNii Articles ID : 40020242368

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