地球上の環境で進化を続ける生物種は、恒常的に地球の重力などの環境の影響を受け適応して来た。重力環境に適応する幼少早期の運動機能の発達が、身体のみならず、精神の発達においても重要な原初的作用機序として働くことを、発達支援の臨床領域で仮説されるようになった。そこで、新生児集中治療室に入院した胎児期未熟児を対象として随意性、不随意性の抗重力運動評価を試みた。小児神経学的な抗重力性の運動の出現や消失、その月齢の評価を中心に、新生児学指標、血液学等、代謝・免疫系指標、画像診断指標との多変量解析による複合評価を行った。その霊長類モデル開発を求め、抗重力運動の発達齢依存的な質的変化を多変量解析により表出を試みた。