2018年
キレート樹脂を用いた海水中タングステンの安定同位体比分析法の開発
日本地球化学会年会要旨集
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- 巻
- 65
- 号
- 0
- 開始ページ
- 271
- 終了ページ
- 271
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.14862/geochemproc.65.0_271
- 出版者・発行元
- 一般社団法人日本地球化学会
<p> W同位体比は様々な地球化学過程によって変動することが確認されているため,濃度とともに同位体比を分析すれば,海洋と大陸,堆積物,および海底熱水系の間のフラックスや人為起源汚染の影響をより精密に評価できると考えられる.MC-ICP-MSによる同位体比測定のためには,Wを海水5 kgから1 mLまで約5000倍濃縮しなければならない.この濃縮分離操作時の同位体分別を防ぐため,Wを定量的に捕集する必要がある.さらには,操作中の汚染を防ぎ海洋中の主要元素とWを分離することが必要である.本研究は,海水中Wの安定同位体比測定の開発を目的とした.キレート樹脂NOBIAS Chelate PA-1を用いるWの高倍率濃縮を検討した.pH依存性の実験から,Wの定量的捕集にはpH 5.0が最適であるという結果が得られた.W試料6 kgを用いた添加回収実験では,pH 4.7での回収率は99.7 ± 6.5 (%, ave ± sd,n = 2)であった. </p>
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.14862/geochemproc.65.0_271
- CiNii Articles ID : 130007520685