2017年6月30日
心房細動患者におけるアピキサバンの血中濃度に及ぼす薬物動態関連遺伝子多型の影響
臨床薬理の進歩
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- 巻
- 号
- 38
- 開始ページ
- 104‐112
- 終了ページ
- 112
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (公財)臨床薬理研究振興財団
アピキサバンの錠剤を内服した成人心房細動(AF)患者44例(男性36例、女性8例、38.3〜80.1歳)を対象とした。データ数は70点で、アピキサバンの血中濃度の中央値は137ng/mLであった。薬物動態関連遺伝子多型のSNPを解析し、いずれの遺伝子多型もHardy-Weinberg平衡が成立していることを確認した。ABCB1 2677G/TまたはG/Aを保有する患者は、G/Gを保有する患者と比べてアピキサバンのC/D比がわずかに低くなった。ABCG2 421A/A遺伝子を保有する患者は、C/Cを保有する患者と比較してアピキサバンのC/D比が1.55倍有意に高くなった。CYP3A5*1/*3または*3/*3を保有する患者は、*1/*1を保有する患者と比較してアピキサバンのC/D比がそれぞれ1.67倍、1.60倍有意に高くなった。アピキサバンのC/D比は、年齢、Scr、eGFRと有意な相関を示し、eGFRが増加するに伴ってC/D比は低くなった。CYP3A5*3またはABCG2 421A/A保有者、eGFRがアピキサバンのC/D比の変動要因として検出した。
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 0914-4366
- 医中誌Web ID : 2017321218
- J-Global ID : 201702223515716139