2018年4月 - 2022年3月
ボトムライン・メンタリティが個人の学習行動に与える影響に関する理論的・経験的研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究 若手研究
今年度は、主に2つの課題に取り組んだ。
第一に、ボトムライン・メンタリティが発生するメカニズムに関するレビュー論文の執筆である。研究の結果、個人の心理的要因として、モラル・コンパスやマキャベリズムといった心理的要因が、個人のボトムライン・メンタリティの先行要因になることが明らかとなった。また、上司の高圧的な態度や、上司自身が目標に過度にコミットしているなどの組織的な要因がある場合、個人のボトムライン・メンタリティの発生に影響を与えることが明らかとなった。さらに、ボトムライン・メンタリティによって生み出される行動には2つの種類があることが明らかとなった。具体的には、ボトムライン・メンタリティが高まると、個人は自らの利益になるように、積極的に自らの職務を改善していくことが明らかとなった。一方で、他者を助けるような行動はあまり取らなくなることも明らかとなった。この結果は、ボトムライン・メンタリティが短期的には個人、さらには組織的成果を高めるということを示唆している一方で、組織内の協働を低下させることを意味している。今後は、そうしたボトムライン・メンタリティがもたらす影響を詳細に検討していく。
第二に、ボトムライン・メンタリティのような個人の心理的状況と組織の関係を捉える理論的視座の構築に取り組んだ。具体的には、個人の行動や心理状態を検討することに終始しがちな組織行動研究において、組織的側面をいかに失わずに、研究を行うことができるかについて研究を行った。本研究については、まだ具体的な成果は生み出せていないが、本研究に関するプロポーザルは、2021年10月に開催される組織学会に採択されており、そこで発表を行う予定である。また、次年度にはその内容を纏めて、学術書として公刊される予定である。
第一に、ボトムライン・メンタリティが発生するメカニズムに関するレビュー論文の執筆である。研究の結果、個人の心理的要因として、モラル・コンパスやマキャベリズムといった心理的要因が、個人のボトムライン・メンタリティの先行要因になることが明らかとなった。また、上司の高圧的な態度や、上司自身が目標に過度にコミットしているなどの組織的な要因がある場合、個人のボトムライン・メンタリティの発生に影響を与えることが明らかとなった。さらに、ボトムライン・メンタリティによって生み出される行動には2つの種類があることが明らかとなった。具体的には、ボトムライン・メンタリティが高まると、個人は自らの利益になるように、積極的に自らの職務を改善していくことが明らかとなった。一方で、他者を助けるような行動はあまり取らなくなることも明らかとなった。この結果は、ボトムライン・メンタリティが短期的には個人、さらには組織的成果を高めるということを示唆している一方で、組織内の協働を低下させることを意味している。今後は、そうしたボトムライン・メンタリティがもたらす影響を詳細に検討していく。
第二に、ボトムライン・メンタリティのような個人の心理的状況と組織の関係を捉える理論的視座の構築に取り組んだ。具体的には、個人の行動や心理状態を検討することに終始しがちな組織行動研究において、組織的側面をいかに失わずに、研究を行うことができるかについて研究を行った。本研究については、まだ具体的な成果は生み出せていないが、本研究に関するプロポーザルは、2021年10月に開催される組織学会に採択されており、そこで発表を行う予定である。また、次年度にはその内容を纏めて、学術書として公刊される予定である。
- ID情報
-
- 課題番号 : 18K12868
- 体系的番号 : JP18K12868
この研究課題の成果一覧
絞り込み
論文
2-
社会の中の企業 60-81 2021年12月 筆頭著者
-
組織学会大会論文集 10(2) 28-34 2021年6月 最終著者