荒木 康史
アラキ ヤスフミ (Yasufumi Araki)
更新日: 11/01
基本情報
- 所属
- 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 先端基礎研究センター 研究職員
- 学位
-
博士(理学)(2013年3月 東京大学)
- J-GLOBAL ID
- 201501005086271557
- researchmap会員ID
- 7000012658
私は「トポロジカル物質」と総称される物質の性質に興味を持っています。
トポロジカル物質の中には「トポロジカル絶縁体」や「ワイル半金属」等いくつかの小分類がありますが、これらの物質の特徴として電子の運動が「ディラック(ワイル)方程式」に従うという性質があります。従来、ディラック(ワイル)方程式は初期宇宙や加速器中の素粒子を記述するために用いられてきましたが、ごく普通の実験室で作れる物質の中でこのような理論に従う電子系が現れることが、最近になって分かってきました。この類似性に従うと、“初期宇宙や加速器中で特徴的な物理現象が、トポロジカル物質中で再現される”可能性があり、物性物理学において興味深い問題となっています。
私の研究では、このような理論の類似性に基づく新たな物理現象を理論的に探索し、さらにその現象を私たちの生活に役立てることを目指しています。具体的には、電子の電荷だけでなくスピン自由度を操作する技術「スピントロニクス」にトポロジカル物質の性質を適用し、エネルギーや処理速度の点でより効率的な情報素子(メモリー、トランジスタ等)の設計に役立つ現象を提唱することを目標としています。
最近の研究では、スピントロニクスで重要となる、「磁壁」や「スキルミオン」といったナノスケールの磁気構造に焦点を当てています。このような磁気構造がトポロジカル物質中でどのように振舞うかを調べ、その性質を用いることにより、従来よりも高効率なスピントロニクス・デバイスの設計が可能となることを提案しています。
トポロジカル物質の中には「トポロジカル絶縁体」や「ワイル半金属」等いくつかの小分類がありますが、これらの物質の特徴として電子の運動が「ディラック(ワイル)方程式」に従うという性質があります。従来、ディラック(ワイル)方程式は初期宇宙や加速器中の素粒子を記述するために用いられてきましたが、ごく普通の実験室で作れる物質の中でこのような理論に従う電子系が現れることが、最近になって分かってきました。この類似性に従うと、“初期宇宙や加速器中で特徴的な物理現象が、トポロジカル物質中で再現される”可能性があり、物性物理学において興味深い問題となっています。
私の研究では、このような理論の類似性に基づく新たな物理現象を理論的に探索し、さらにその現象を私たちの生活に役立てることを目指しています。具体的には、電子の電荷だけでなくスピン自由度を操作する技術「スピントロニクス」にトポロジカル物質の性質を適用し、エネルギーや処理速度の点でより効率的な情報素子(メモリー、トランジスタ等)の設計に役立つ現象を提唱することを目標としています。
最近の研究では、スピントロニクスで重要となる、「磁壁」や「スキルミオン」といったナノスケールの磁気構造に焦点を当てています。このような磁気構造がトポロジカル物質中でどのように振舞うかを調べ、その性質を用いることにより、従来よりも高効率なスピントロニクス・デバイスの設計が可能となることを提案しています。
経歴
5-
2022年7月 - 現在
-
2018年12月 - 2022年3月
-
2015年4月 - 2018年11月
-
2013年4月 - 2015年3月
-
2010年4月 - 2013年3月
学歴
2-
- 2013年3月
-
- 2008年3月
委員歴
2-
2012年3月 - 現在
-
2018年10月 - 2019年9月
受賞
2-
2009年8月
論文
33-
Journal of the Physical Society of Japan 93(9) 2024年9月15日 査読有り
-
固体物理 59(8) 403-410 2024年8月 査読有り
-
Nature Physics 2024年4月 査読有り
-
Journal of the Physical Society of Japan 92(7) 074705 2023年7月15日 査読有り筆頭著者
-
Journal of the Physical Society of Japan 91(8) 083702-1-083702-5 2022年8月 査読有り
-
Physical Review D 105(7) 2022年4月26日 査読有り
-
Science Advances (Internet) 8(15) eabl6192\_1-eabl6192\_6 2022年4月 査読有り
-
Physical Review Letters 127(21) 277205\_1-277205\_7 2021年12月 査読有り筆頭著者
-
Journal of the Physical Society of Japan 90(9) 094702-094702 2021年9月15日 査読有り筆頭著者
-
Journal of the Physical Society of Japan 90(8) 084702-084702 2021年8月15日 査読有り
-
Physical Review Research 3(2) 023219 2021年6月21日 査読有り筆頭著者
-
Physical Review Research 3(2) 023098 2021年5月7日 査読有り筆頭著者
-
Physical Review B 103(15) 155202 2021年4月30日 査読有り
-
Physical Review D 103(5) 054041 2021年3月29日 査読有り
-
Physical Review Research 3(1) 013233 2021年3月12日 査読有り
-
Physical Review Research 2(2) 023312 2020年6月9日 査読有り
-
Physical Review Research 2(2) 023195 2020年5月20日 査読有り筆頭著者
-
Annalen der Physik 532(2) 1900287-1900287 2020年2月 査読有り招待有り筆頭著者
-
Scientific Reports 8 15236 2018年10月 査読有り筆頭著者
-
PHYSICAL REVIEW APPLIED 10(1) 014007 2018年7月 査読有り筆頭著者
MISC
2-
固体物理 59(8) 1-8 2024年8月 査読有り招待有り
-
日刊工業新聞 27 2024年6月25日 筆頭著者
講演・口頭発表等
63-
2024年第85回応用物理学会秋季学術講演会
-
日本物理学会第79回年次大会(2024年)
-
日本物理学会第79回年次大会(2024年)
-
日本物理学会2024年春季大会
-
American Physical Society's March Meeting 2024
-
CEMS Symposium on Emergent Quantum Materials 2024
-
応用物理学会スピントロニクス研究会第22回スピントロニクス入門セミナー 招待有り
-
第47回日本磁気学会学術講演会
-
日本物理学会第78回年次大会(2023年)
-
IEEE International Magnetics Conference 2023 (INTERMAG 2023)
-
日本物理学会2023年春季大会
-
American Physical Society March Meeting 2023
-
応用物理学会スピントロニクス研究会第21回スピントロニクス入門セミナー 2022年11月18日 招待有り
-
29th International Conference on Low Temperature Physics (LT29)
-
24th International Colloquium on Magnetic Films and Surfaces (ICMFS 2022)
-
東北大学電気通信研究所 共同プロジェクト研究会 「固体中のスピン・軌道ダイナミクスとその制御」 2022年1月18日 招待有り
-
2022 Joint MMM-INTERMAG 2022年1月10日 招待有り
-
2022 Joint MMM-INTERMAG Conference
-
Joint Conference; EP2DS-24/MSS-20
所属学協会
1共同研究・競争的資金等の研究課題
6-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A) 2024年4月 - 2027年3月
-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 2022年4月 - 2026年3月
-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B) 2020年4月 - 2023年3月
-
科学研究費補助金 2017年4月 - 2020年3月
-
科学研究費補助金 2015年4月 - 2017年3月
-
日本学術振興会 特別研究員(DC1) 特別研究員奨励費 2010年4月 - 2013年3月
産業財産権
5メディア報道
1-
日刊工業新聞社 日刊工業新聞 2021年12月28日 新聞・雑誌