共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2022年3月

アロマターゼ阻害剤耐性乳がんの持つ分子標的薬抵抗性の克服

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
19K09084
体系的課題番号
JP19K09084
配分額
(総額)
4,290,000円
(直接経費)
3,300,000円
(間接経費)
990,000円

近年,エストロゲン枯渇療法耐性乳がんに対するCDK4/6阻害剤の有効性が確認され,臨床応用されるようになっている。しかしCDK4/6阻害剤には薬価は非常に高額である上に,一部の患者においては病状が悪化する場合があるという大きな問題点がある。実臨床ではCDK4/6阻害剤の効果を予測するバイオマーカーが存在しないため,やむなく患者を選択せずに処方するほかないのが現状である。
分担者の林はMCF-7由来エストロゲン長期枯渇耐性細胞株(LTED)をサブクローン化したLTED30株を樹立して検討を行ってきた(T Hayashi, et al. Oncol Lett. 2017, Oncotarget. 2018.)。これらの細胞はAIに耐性化した乳がん細胞の状態を反映すると考え、各サブクローンのパルボシクリブ感受性を調べたところ、増殖を半分に抑えるPalb濃度(IC50)から判定される感受性の差が、クローン間で300倍以上の差があることが分かった。申請者らは独自に樹立した30株の細胞を用いて検討した結果,昨日未知である遺伝子ab31がCDK4/6阻害剤の効果予測マーカーとして有望である上,薬剤の効果を向上させる因子である可能性を見出している。本申請研究では,前向きおよび後向きにRab31のマーカーとして得られるヒト乳がんモデルマウスを使い,基礎的検討を通してRab31の役割を明らかにしてCDK4/6阻害剤の効果向上を目指す。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19K09084
ID情報
  • 課題番号 : 19K09084
  • 体系的課題番号 : JP19K09084