2018年11月
抑うつの存在は高齢心不全患者の身体的フレイル判定の一因となる
心臓リハビリテーション
- 巻
- 24
- 号
- 3-4
- 開始ページ
- 232
- 終了ページ
- 235
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (NPO)日本心臓リハビリテーション学会
【目的】本研究の目的は、高齢心不全患者を対象に抑うつと身体機能との関連を検討した。【方法】65歳以上の心不全患者120例を対象とした。対象者をGeriatric Depression Scale(GDS-5)で抑うつなし群(GDS-5≦1)、抑うつあり群(GDS-5≧2)の2群に分け、心不全病態指標、身体機能、認知機能の項目についてχ2検定、対応のないt-検定を用いて比較した。【結果】全対象者のうち抑うつは58例(48%)に認めた。両群間の比較では年齢、性別、BMI、認知機能、病態指標には差を認めなかった。しかし身体機能(握力、等尺性膝伸展筋力、6分間歩行距離、歩行速度)は、抑うつ群で有意に低値を示した。【結論】本結果より高齢心不全患者の抑うつ合併例は身体機能が低下していることが明らかとなった。高齢心不全患者に対する身体的フレイル判定の際には、抑うつも評価する必要性が示唆された。(著者抄録)
- ID情報
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- 医中誌Web ID : 2019295790