論文

2021年3月

当施設における初回再発卵巣癌に対するプラチナ感受性再発の治療成績 オラパリブ適応を見据え

東海産科婦人科学会雑誌
  • 高橋 龍之介
  • ,
  • 市川 亮子
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  • 川原 莉奈
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  • 金尾 世里香
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  • 鳥居 裕
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  • 三木 通保
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  • 宮村 浩徳
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  • 野村 弘行
  • ,
  • 西澤 春紀
  • ,
  • 藤井 多久磨

57
開始ページ
247
終了ページ
252
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
東海産科婦人科学会

poly(ADP-ribose)polymerase(PARP)阻害薬であるオラパリブは、プラチナ感受性再発卵巣癌に対して化学療法奏効後の維持療法として用いることで無増悪生存期間の有意な延長が示されている。本研究では、再発時にオラパリブ維持療法の適応となりうる卵巣癌患者の割合および背景を後方視的に検討した。2011年1月から2015年12月に藤田医科大学病院にて標準的な初回治療が施行された上皮性卵巣癌(卵管癌、原発性腹膜癌を含む)患者105例を対象とした。プラチナ感受性再発患者およびオラパリブ維持療法の適応となる患者の割合、背景、治療転帰につき後方視的に解析した。対象とした105例のうち再発を認めた患者は35例(33%)であり、プラチナ抵抗性再発は14例(13%)、プラチナ感受性再発は21例(20%)であった。プラチナ感受性再発患者21例に対する二次化学療法レジメンはパクリタキセル+カルボプラチン(TC)療法が最も多く、ベバシズマブ併用は6例(29%)であった。二次化学療法の奏効は、complete response(CR)が10例(48%)、Partial response(PR)が2例(10%)であった。再発治療でのオラパリブ維持療法の適応となりうる患者は上記の12例であり、再発患者の34%(12/35)、プラチナ感受性再発患者の57%(12/21)であった。プラチナ感受性再発に対する二次化学療法後のdisease-free interval(DFI)中央値は7ヵ月(3-18ヵ月)であった。プラチナ感受性再発患者の半数以上でオラパリブ維持療法の適応となることが示された。現行治療では再増悪時にプラチナ抵抗性となる可能性があり、オラパリブ維持療法によるDFIの延長が期待される。(著者抄録)

ID情報
  • ISSN : 0915-7204
  • 医中誌Web ID : 2021193351

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