共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2024年3月

イギリス本国史・帝国史の統合と財政軍事国家論の再考

日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)

課題番号
20K01052
体系的課題番号
JP20K01052
配分額
(総額)
4,290,000円
(直接経費)
3,300,000円
(間接経費)
990,000円

科研費による共同研究の第3年次にあたる2022年度は、ほんらいは2020年度ならびに2021年度に実施した4つの検討課題、すなわち(1) 軍隊、(2) 戦略・外交、(3) 科学、(4) 文化の各研究の実施とそれにより得られた成果を整理・総合を試みた。具体的には、研究代表者である中村は、引き続き財政軍事国家と議会王政/議会寡頭制の展開の共時性と、長い18世紀イギリスの政治文化にたいする理解を深めるべく、庶民院議員に選出された陸海軍士官についての研究を進める一方で、研究分担者の辻本は、軍事史の視点から、長い18世紀のイギリス史の複層的・複合的な把握につとめた。また、同じく研究分担者である石橋は、グリニッジ標準時の形成と採用をめぐる歴史的背景について考察を進めるとともに、薩摩は、「航行の自由」とそれをめぐる法制史的・経済史的背景への考察にくわえて、英領アメリカ植民地、スペイン領アメリカをも射程に含む研究を展開した。
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だが一昨年度・昨年度と同様に、本年度も、世界規模での新型コロナウィルス感染症(COVID-19)がなお収束に至っていないため、国内外の出張が難しい状況にあった。年度末である2023年2月から3月にかけて、研究分担者である石橋と薩摩はそれぞれイギリスとオーストラリアで文書館・図書館での一次資料の調査を行ったものの、共同研究全体としてはなお不十分であるため、資料の考察・分析もそうだが、研究成果の中間報告にはなお時間を要すると考えられる。
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本研究に関連する研究成果として、中村、辻本、石橋がそれぞれ論文を公刊し、薩摩がポルトガルで開催された国際海事史学会で口頭報告を実施したほか、2022年度末に定例研究会を開催し、これまでの研究状況とその成果についてそれぞれ報告した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K01052
ID情報
  • 課題番号 : 20K01052
  • 体系的課題番号 : JP20K01052