基本情報

所属
愛媛大学医学部附属病院 総合臨床研修センター (センター長)
学位
医学博士(愛媛大学)

J-GLOBAL ID
201601009841457162
researchmap会員ID
7000014835

外部リンク

私は1995年に愛媛大学を卒業し、「ゼッケン医師」を目指して研鑽を積みました。1999年からは愛媛大学第3内科「肝臓グループ」に配属され、専門診療の楽しさを学びました。しかし、激務の中で一人の医師として社会貢献をするには、診療のみでは限界があることに気付き、基礎実験の傍ら診断基準やガイドラインに関わる臨床研究を遂行できた事は貴重な経験となりました。2005年の学位取得後は2006年にカナダに渡り、トロント大学での診療従事に加え、臨床研究の醍醐味に魅せられ、医学教育の違いも目の当たりにした4年間を過ごしました。帰国後は新たに第3内科「胆膵グループ」を率い、翌年には愛媛胆膵疾患研究グループ(Ehime Pancreato-cholangiology: EPOCH)Study Groupを結成し、主に膵癌の臨床研究に着手しました。結成10周年目にして成果が挙がり、医学科最優秀論文賞(2020年)と愛媛医学会賞(2021年)を頂けました。

2013年には地域医療学講座へ異動し、卒前教育に関わる機会が増えました。卒後7年目にして「教育こそ出会う事のない人々に役立てる潜在能力を持つ」事に気付き、母校一筋では初となる海外医師免許取得後の診療経験を母校にフィードバックする決意のもと出国しました。振り返ると既にこの時点で将来のレールは敷かれていたのかもしれませんが、学生時代は現在の働く姿など想像できませんでした。数年毎の新たな挑戦でしたが、「知るは楽しみなり、知るは喜びなり」の気持ちで楽しみ、8年連続Best Teacher賞も頂けました。

2020年4月には総合臨床研修センター長を拝命しました。業務が卒前教育から卒後教育にシフトし、医学生との時間は減りましたが、当センターの強みであるシミュレーション教育を通して卒前教育にも関わっております。コロナ禍においてシミュレーション教育がさらに脚光を浴びる中、本学では「ピンチをチャンスに」を合言葉にチーム一丸となり、様々なことに挑戦してきました。入学後の早期医療体験「シミュレータ実習」(医学科1年生)、解剖実習中の水平統合型実習「スーパードクター養成コース」(医学科2年生)、感染症医療人材養成事業(文部科学省)「シミュリンピック週間」(医学科5年生)のカリキュラムへの導入です。

研修医に対しても伸び伸びと学べる環境づくりを推進。研修医の声を拾い上げ、「研修医による研修医のための勉強会(KKB)」や実践的な「ハンズオンセミナー」を各診療科と協力のもと実施してきました。さらに「コロナ診療への従事(重症患者対応、ワクチン接種業務)」による社会貢献を行いつつも、収入の確保にも努めました。

さらに、当センターの役割は研修医のみならず、医療人材の育成を期待されており、現在では屋根瓦式教育や他職種連携を推進しています。昨年から看護師を対象にファシリテーター育成コースを開催し、修了生が現場で活躍しています。今後はさらに対象の職種を広げ、多くの修了生を現場に送り出すことを目標としています。これらは、本学が第4期中期計画(文部科学大臣認可)において、「各部署と連携し、医療技術の習得や医療安全推進のためのシミュレーション教育を担当する人材を養成することにより、質の高い医療人を育成」することを掲げており、それに応えたものです。

これからも、肝胆膵診療、海外診療・医学英語、地域医療、総合診療、医学教育、シミュレータ教育と多岐にわたる分野での経験を医学生・研修医・若手医師のみならず、あらゆる若手に熱く伝えるべく邁進してきました。そして、歴代センター長の築き上げられた伝統を守り、若手医療人のBest Teacherでいられる様、メンタルヘルスケアとアカデミアにも注視していきます。

 


学歴

  1

主要な論文

  187

主要な共同研究・競争的資金等の研究課題

  11

主要なメディア報道

  20

MISC

  2