2014年4月 - 2018年3月
コンドライトの融解で探る初期惑星の形成と分化
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
本研究では,コンドライト隕石の融解温度と相関係を高圧実験によって決定した.目的は,核形成,マントル全岩組成,始原マントルの酸化還元状態など,岩石型惑星形成初期の物質分化過程の理解である.融解実験は,天然の炭素質コンドライト隕石(CI2,タギシュ・レイク)とエンスタタイトコンドライト隕石(EH,サハラ)に対してマルチアンビル型高圧合成装置を用いて行い,両隕石の融点への揮発物質の影響を見積もった.これにより,鉄-ニッケル硫化物と炭素・水和物の共存安定性を考慮した,岩石型始原惑星の集積や核分離のモデル化に有用な相平衡関係を確立した.これは岩石型惑星の始原マントルの進化過程へも重要な示唆を与える.
- ID情報
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- 課題番号 : 26287105
- 体系的課題番号 : JP26287105