2016年5月 - 2021年3月
「アフリカ潜在力」と現代世界の困難の克服:人類の未来を展望する総合的地域研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(S)
7つの研究班は、3年間で互いに相互乗り入れをしながら議論を交換し、また定期的に開催される全体会議を通して成果を共有することによって、それぞれが有機的に連携し担当分野の共同研究を深化させてきた。また同時に、この作業を通して、「アフリカ潜在力」の方法論の再検討を行い、さらに方法論としての汎用性有効性を高めることに務めた。こうした事例と理論的枠組の相互作用によって、各研究班、各研究分担者からあがってきた知見について比較考察の道筋をつけた。また各班で、日本とアフリカの次世代研究者の現地調査支援を行い、「アフリカ潜在力」プロジェクトの持続的展開の基礎構築が完了した。
【アフリカフォーラム】2019年11月29日から12月1日まで、ザンビア共和国の首都ルサカにおいて第9回の「アフリカ潜在力フォーラム」が開催された。日本とザンビアを中心とする南部アフリカ諸国からの報告者、地元の学生や実務家など30名余りが参加して、mobility移動(性)を切り口にしてアフリカ潜在力の可能性を拡張するために、活発で濃密な議論を行うことができた。
【社会還元】研究内容をわかりやすく社会に発信するために、ウエブサイトの見直しを行った。また、2020年1月26日に京都大学においてウスビ・サコ氏を招いて一般公開講演会「アフリカと日本の協力関係:両方の潜在力をどう生かすか」を開催し、100名を超える参加を得て新聞などでも注目された。
【成果刊行】アフリカフォーラムの成果を刊行した。また本プロジェクトの研究成果を英文のシリーズ論集として刊行する準備を進めており、そのための草稿完成と英文校閲、アフリカの出版社との契約交渉を行った。
【研究組織】七つの研究班の研究成果を共有し有機的連携をはかるために、6月、11月、2020年1月に全体会議および班会議を開催した。また2020年3月に予定していた会議はオンラインにより開催した。
当初計画のとおりフィールドワーク調査も進み、ザンビアでのアフリカフォーラムも実り多い成果を得た。第8回アクラフォーラムの成果出版も刊行することができた。2020年3月にマダガスカルで潜在力を用いた自然保護の専門知識を持つ協力者と議論を行う予定であったが、新型コロナ感染の影響により当該協力者から中止の申し出を受けた。本研究遂行上、成果とりまとめにアフリカで得られた知見を共有しアフリカ潜在力について現地に熟知した当該協力者と議論を行うことは不可欠であったが、感染が終息する見込みがなかったため対面でのディスカッションの機会が作れず、オンラインやメールでの議論となった。
このプロジェクトを発展させてきた原動力であるアフリカフォーラムの実施(第10回)を検討しつつ、プロジェクトの成果のまとめを進めていく。当初第10回アフリカフォーラムの開催はタンザニアのダルエスサラームを第一候補に準備を進めてきたが、タンザニアにおけるコロナ感染状況についての公式な発表や調査がタンザニア政府によって打ち切られたため、タンザニア以外での開催を念頭にアフリカ人研究協力者と検討を続けている。そこにおいて全体的な理論的総括と課題の析出を行う予定である。同時に、これまでの日本とアフリカの研究者による共同研究の成果を、アフリカの出版社から「アフリカ潜在力」シリーズ7巻として刊行するための準備をオンラインでの会議やセミナーを介して強力に推進しており当初の予定通りの成果実現が期待される。
【アフリカフォーラム】2019年11月29日から12月1日まで、ザンビア共和国の首都ルサカにおいて第9回の「アフリカ潜在力フォーラム」が開催された。日本とザンビアを中心とする南部アフリカ諸国からの報告者、地元の学生や実務家など30名余りが参加して、mobility移動(性)を切り口にしてアフリカ潜在力の可能性を拡張するために、活発で濃密な議論を行うことができた。
【社会還元】研究内容をわかりやすく社会に発信するために、ウエブサイトの見直しを行った。また、2020年1月26日に京都大学においてウスビ・サコ氏を招いて一般公開講演会「アフリカと日本の協力関係:両方の潜在力をどう生かすか」を開催し、100名を超える参加を得て新聞などでも注目された。
【成果刊行】アフリカフォーラムの成果を刊行した。また本プロジェクトの研究成果を英文のシリーズ論集として刊行する準備を進めており、そのための草稿完成と英文校閲、アフリカの出版社との契約交渉を行った。
【研究組織】七つの研究班の研究成果を共有し有機的連携をはかるために、6月、11月、2020年1月に全体会議および班会議を開催した。また2020年3月に予定していた会議はオンラインにより開催した。
当初計画のとおりフィールドワーク調査も進み、ザンビアでのアフリカフォーラムも実り多い成果を得た。第8回アクラフォーラムの成果出版も刊行することができた。2020年3月にマダガスカルで潜在力を用いた自然保護の専門知識を持つ協力者と議論を行う予定であったが、新型コロナ感染の影響により当該協力者から中止の申し出を受けた。本研究遂行上、成果とりまとめにアフリカで得られた知見を共有しアフリカ潜在力について現地に熟知した当該協力者と議論を行うことは不可欠であったが、感染が終息する見込みがなかったため対面でのディスカッションの機会が作れず、オンラインやメールでの議論となった。
このプロジェクトを発展させてきた原動力であるアフリカフォーラムの実施(第10回)を検討しつつ、プロジェクトの成果のまとめを進めていく。当初第10回アフリカフォーラムの開催はタンザニアのダルエスサラームを第一候補に準備を進めてきたが、タンザニアにおけるコロナ感染状況についての公式な発表や調査がタンザニア政府によって打ち切られたため、タンザニア以外での開催を念頭にアフリカ人研究協力者と検討を続けている。そこにおいて全体的な理論的総括と課題の析出を行う予定である。同時に、これまでの日本とアフリカの研究者による共同研究の成果を、アフリカの出版社から「アフリカ潜在力」シリーズ7巻として刊行するための準備をオンラインでの会議やセミナーを介して強力に推進しており当初の予定通りの成果実現が期待される。
- リンク情報
- ID情報
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- 課題番号 : 16H06318
- 体系的課題番号 : JP16H06318
この研究課題の成果一覧
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論文
5-
『かかわりあいの人類学』栗本英世、村橋勲、伊東未来、中川理(編)、大阪大学出版会 207-226 2022年3月
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Arxiu d'Etnografia de Catalunya (22) 127-127 2021年7月8日 筆頭著者
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多文化社会研究 (6) 373-392 2020年3月 招待有り
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文化人類学 83(2) 193-212 2018年9月 査読有り
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アフリカレポート 55 116-127 2017年10月 査読有り
書籍等出版物
2-
Langaa RPCIG, Cameroon 2021年3月 (ISBN: 9789956551682) 査読有り
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Langaa RPCIG 2019年4月 (ISBN: 9789956550685)
講演・口頭発表等
4-
基盤研究(B)「暴力による民主主義の20世紀:トランスナショナルヒストリーの試み」第4回研究会 2020年2月18日 招待有り
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African Potentials 2019: International Symposium on African Potentials and the Future of Humanity (Kyoto University) 2019年1月27日 招待有り
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日本国際政治学会2017 年度研究大会 2017年10月27日
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松田科研基盤(S)「アフリカ潜在力」プロジェクト 国家・市民班研究会 2016年11月12日 招待有り