2015年7月11日
HIV複製量が少ない時期における広範(broad)なウイルス特異的CTL応答の効率についての考察
第18回日本レトロウイルス研究会夏期セミナー
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 口頭発表(一般)
- 開催地
- 名古屋市
個体内でのHIV複製の制御のためには、特定のHLA抗原所有者にとっては対応するdominantなCTL応答が重要である。さもなければbroadなCTL応答が望ましいとされるが、その理由は主に、broadなCTL応答が多様なウイルス変異体に対応できるからであると説明されてきた。この発想はbroadly neutralizing antibodyのアイディアと通ずるものがあるのかもしれない。しかしながら本発表においては、CTL応答がbroadであるということの意義を、それがbroadly reactiveである、という視座から離れて考察する。ウイルスが細胞に感染してから、まだ感染細胞内におけるウイルス複製量が少ない時期のT細胞の挙動について、単純化された明瞭なイメージを提示し、そこから感染免疫応答と情報処理に対するより基本的な理解を共有していきたいと考えている。
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