基本情報

所属
熊本大学 大学院先端科学研究部(工学系) 特任准教授

J-GLOBAL ID
201601008483930660
researchmap会員ID
7000017138

外部リンク

2050年のカーボンニュートラル(CO2排出ゼロ)実現に向けて、地域のサステナビリティとレジリエンスに貢献する電動(EV)バスの研究開発を進めています。

電動バス普及の為には、EVの本来機能である排気ゼロ、CO2削減に加えて、従来バスを凌ぐ高い実用性、低価格化、再生可能エネルギー活用や地域のレジリエンスへの貢献など、新しい付加価値が必要と考え、熊本大学独自のアイデアを、社会実装構想、研究開発の内容、電動バスの設計に織り込み、実証試験を行っています。

研究開発では、EV路線バスと電動スクールバスの社会実装を主要テーマとして取り組んでいますが、技術開発と実証に大規模な産学官連携体制と研究開発費を要することから、環境省の委託事業を3件受託して進めています。

EV路線バス研究開発では、量産されている乗用車EVのバッテリーやモーターを活用した大型車用の電動システムと、従来ディーゼルバスを改造してEVバスを製造する技術を開発し、さらにEVバスの付加価値として、ギヤ変速を不要にする大容量減速機、モーターの回生機能を利用した熊本大学独自の1ペダル制御方法(アクセルペダル操作で車両の加速と減速を制御可能)を開発し、運転士の運転操作を大幅に簡素化しました。開発した技術を搭載した実証試験車は、熊本市での実証試験(2018年度)、横浜市での実証試験(2020年度)で高い評価を得ています。

また、本研究開発の技術を織り込んで製造され、熊本市で運行されている熊本城周遊EVバスは、2022年10月に九州運輸局長賞を受賞しています。

電動スクールバス実用化研究では、カーボンニュートラル化、エネルギー地産地消、強靭化、過疎地交通などの地域課題解決と、導入が遅れている電動マイクロバスの普及を目的として、全国初の電動スクールバスを開発して、再生可能エネルギー連系、非常電源活用などの新しい価値を織り込み、熊本県球磨村で2021〜2023年度に実証試験を行って、その実用性、効用、経済性を確認して電動スクールバス実用化の見通しを得ています。

この電動スクールバス実証の取り組みは、2024年10月に第72回電気科学技術奨励賞を受賞しています。

電動バス普及の為に、熊本大学の研究開発内容や電動バス普及に資する知見の発表、公開にも力を入れており、講演・発表は43件、書籍等出版物は17件、メディア報道は103件を数えています。


学歴

  1

主要な論文

  19

主要なMISC

  26

主要な書籍等出版物

  17

主要な講演・口頭発表等

  43

Works(作品等)

  3

共同研究・競争的資金等の研究課題

  5

社会貢献活動

  7

主要なメディア報道

  104