共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年4月 - 2024年3月

太陽g-mode振動を起源とする太陽ニュートリノの周期的な強度変化の探索

日本学術振興会  科学研究費助成事業  若手研究

課題番号
21K13942
体系的課題番号
JP21K13942
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
4,680,000円
(直接経費)
3,600,000円
(間接経費)
1,080,000円

本研究は、太陽ニュートリノの観測時刻情報をデータ解析することにより、太陽ニュートリノ強度の周期的な変動を探索することを目的としている。特に、周期的な変動を起こす現象として、太陽中心領域で伝搬するg-mode振動に着目している。太陽ニュートリノの周期的な変動を検証するためには、観測データに含まれるバックグラウンド事象の時間変動が限りなく抑えられていることが必要となる。本年度は、太陽ニュートリノ観測データでバックグラウンドとなる放射性物質であるラドン由来の事象と、宇宙線ミューオンがGd溶解水中の酸素原子を壊すspallation事象の2つに関する基礎研究を推進した。
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前者に関しては、Super-Kamiokande検出器に供給しているGd溶解水を実際に採水し、高感度のラドン検出器を利用することで、ラドン濃度を測定した。また、さらなる濃度測定の感度向上のために、ラドン検出器本体の性能向上や新しいラドン抽出用の膜脱気モジュールの性能評価などを実施した。そのほかに、観測データに含まれるラドン由来のバックグラウンド事象の時期変動に関する研究を推進した。
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後者に関しては、まず宇宙線ミューオンの到来方向、Super-Kamiokande周辺の山の形状などを考慮して宇宙線ミューオンの到来頻度を予測するシミュレーション(MUSIC)をSuper-Kamiokande用のモンテカルロシミュレーションに導入した。この研究により、より現実的な状況での宇宙線ミューオンのシミュレーションができるようになった。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K13942
ID情報
  • 課題番号 : 21K13942
  • 体系的課題番号 : JP21K13942

この研究課題の成果一覧

論文

  8

講演・口頭発表等

  12