共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2020年3月

新規疾患修飾遺伝子クロモグラニンBによる神経変性疾患共通分子病態関与の解明

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
17K09756
体系的課題番号
JP17K09756
配分額
(総額)
4,550,000円
(直接経費)
3,500,000円
(間接経費)
1,050,000円

新規の神経変性疾患修飾遺伝子Chromogranin B(CHGB)は異常構造蛋白(misfolded protein)の細胞間伝播に関わり、P413L変異(variant)は日本人女性の筋萎縮性側索硬化症(ALS)の発症年齢を早めることが判明している。本研究では、神経変性疾患共通の病態である異常構造蛋白の神経細胞間伝播(プリオン仮説)におけるCHGBの役割を解明することを目的としている。具体的には、代表的神経変性疾患であるALS、アルツハイマー病及びパーキンソン病患者における、性別による発症リスクおよび発症年齢についてのCHGB遺伝子変異関与についての遺伝学的解析と、CHGB変異の有無による臨床病型の違いの解析である。また、P413L変異CHGB発現ALSモデルマウス(G93A-SOD1トランスジェニックマウスおよびAAVベクターを使用したTDP43発現マウス)、アルツハイマー病モデルマウス(APPマウスとのdouble Tgマウス)の作成および性別毎の病態解析であり、神経変性の主要な原因となりえる酸化ストレスとの関連を明らかにすることである。現在、CHGB遺伝子解析のために、ALS、アルツハイマー病およびパーキンソン病患者の遺伝子検体を収集しており、また各患者の臨床病型を記録している。またG93ASOD1マウスにおける酸化ストレスの解析のために酸化ストレスを可視化できる0KDマウスとALSモデルマウスであるG93A-SOD1マウスをかけあわせてダブルトランスジェニックマウスを作成し、ALS病態における酸化ストレスの経時的変化の解析をLuciferase発光の観察(in vivo imaging)により行い、ALS病態における酸化ストレスの増強を確認し、組織学的解析をすすめている。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17K09756
ID情報
  • 課題番号 : 17K09756
  • 体系的課題番号 : JP17K09756