共同研究・競争的資金等の研究課題

2013年10月 - 2015年9月

朝鮮半島から日本に渡った「武」文化に関する研究-朝鮮通信使が伝えた馬上才と弓術-

公益財団法人三菱財団  人文科学研究助成  
  • 李燦雨

資金種別
競争的資金

日韓交流を語るうえで欠かせない「朝鮮通信使」に関しては、儒学・仏教・書道・美術・工芸などを中心に数多くの研究が行われ、朝鮮時代における日韓交流が広く知られている。しかし、その内容の多くは朝鮮の「文」文化であり、朝鮮両班社会のもう一つの軸である武班(武士)が伝えた文化は、日本でも韓国でもほとんど知られていない。本研究は、朝鮮の最も優れた武術として長い間脚光を浴びたにも拘らず、その弓術・馬術文化のほとんどが伝わっていない韓国の現状に対し、日本では現在もその一部が受け継がれていることに着目する。本研究の目的は、現地調査を通して朝鮮通信使を中心に伝えられた朝鮮の弓術・馬術を明らかにすることで、両国の「武」文化に関する理解を深めると同時に伝統文化の復元と日韓交流の増進に貢献することである。