Misc.

Jan, 2017

後腹膜線維症に対し尿管剥離術および大網ラッピングを施行した1例

西日本泌尿器科
  • 児島 宏典
  • 荒木 元朗
  • 藤尾 圭
  • 吉岡 貴史
  • 森 聰博
  • 高本 篤
  • 堀川 雄平
  • 杉本 盛人
  • 和田 耕一郎
  • 佐々木 克己
  • 小林 康之
  • 江原 伸
  • 渡部 昌実
  • 渡邉 豊彦
  • 那須 保友
  • Display all

Volume
79
Number
1
First page
12
Last page
15
Language
Japanese
Publishing type
Publisher
西日本泌尿器科学会

症例は62歳、男性。全身倦怠感で来院。CT、MRIにて後腹膜線維症による両側水腎症、腹部大動脈瘤(35mm)、左総腸骨動脈瘤(23mm)、右総腸骨動脈瘤(16mm)を認めた。血清Crは5.3mg/dLで腎後性腎不全の状態であったため両側尿管ステントを留置したところ血清Crは1.6mg/dLに低下した。その後3ヵ月ごとの尿管ステント交換を20ヵ月行った。経過中プレドニゾロン内服(30mg/dからの漸減5mg/d、11ヵ月)を行ったがステント抜去不可であった。またステロイド糖尿病を発症した。経過中両側尿管の狭窄が悪化、ガイドワイヤー挿入困難となった。将来的な尿管動脈瘻の出現も懸念されたため右尿管剥離、大網ラッピングを行った。Mag3腎シンチで左腎は無機能腎であったため同時に腎摘した。術後6週で尿管ステント抜去。術後9週において血清Crは1.3mg/dL、腎エコーで水腎grade II、Mag3腎シンチで3相形成が見られた。術後14ヵ月において血清Crは1.5mg/dL、腎エコーで水腎なく経過している。後腹膜線維症による水腎症に尿管剥離、大網ラッピングは有効な外科的治療である。(著者抄録)

Link information
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/40021069330
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN0018386X
URL
http://id.ndl.go.jp/bib/027859017
ID information
  • ISSN : 0029-0726
  • Ichushi Web ID : 2017132098
  • CiNii Articles ID : 40021069330
  • CiNii Books ID : AN0018386X

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