論文

2015年7月

ベトナム、カンボジア、ラオスの電気機械貿易構造の現状分析-中国およびタイとの間の国際分業構造の考察から-

アジア政経学会 アジア研究
  • 池部 亮

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東アジアの国際分業で主な担い手となる外資系企業の間で、中国やタイの労働賃金上昇や政治リスクなどを背景に工程間分業や分散立地を進める二次展開が活発化してきた。労働力の賦存比率の差、つまり、労働賃金の安価な国(ベトナム、カンボジア、ラオス)と比較的高価な国(中国、タイ)との間の国際分業が最終財であれば水平的分業、部品であれば垂直的分業構造となるとした仮説を立て検証した。この結果、タイとカンボジア、タイとラオスの国際分業は未だ始まったばかりであり、かつ小規模なのもだが、伝統的貿易理論で説明可能な労働力の賦存の程度によって分業構造が決定されていることが示された。一方、中越間国際分業は、外資系企業の大規模生産立地の進展で、伝統的理論では説明のできない、労働力が安価で豊富なベトナムで設備集約型生産を行い、労働力が高い中国で労働集約型生産を行う逆転現象が一部で現出したことを明らかにした。集積の利益による

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