2019年4月 - 2022年3月
海洋植物プランクトンの多種共存が生態系機能に与える影響の実験的解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究 若手研究
海洋植物プランクトンは、形態や生理機能が異なる多様な種が同一環境に共存することで、高い多様性を維持している。しかし、この多種共存が生態系に対しどのような意味を持つのかについては知見が乏しい。本研究は、植物プランクトンの多種共存が群集の多機能性と生産力に与える効果を定量化し、多様性の生態学的意義を明らかにすることを目的とする。過去の観測で得られた群集データをもとに合理的な疑似群集を設計し、培養実験によって人為的に多様性を創出することでその定量化を試みる。
2019年度は、混合培養実験に用いる植物プランクトンの現場環境からの単離と、過去の群集データに基づく共存可能性の推定を主目的とした。5月から6月にかけて高知県の浦ノ内湾で現場観測を実施し、植物プランクトンの大増殖(ブルーム)発生時と非発生時における微生物群集の生物量や群集構造、化学的環境パラメータの観測をおこなった。同観測に関しては、高知大学ならびに高知県水産試験場の協力のもと期待していた成果を得ることができた。また、同調査中に20株の植物プランクトンを単離培養することに成功した。さらに、同湾において2017-2018年にかけて取得された植物プランクトン群集の定点観測データを用いて共起ネットワーク解析をおこなった結果、環境中における複数の共存グループの存在が浮き彫りとなった。また、本研究の遂行に必要な培地作成用海水の調達および分析機器の利用に関して、筑波大学、福井県立大学、国立環境研究所との協力体制を構築した。
2019年度は、混合培養実験に用いる植物プランクトンの現場環境からの単離と、過去の群集データに基づく共存可能性の推定を主目的とした。5月から6月にかけて高知県の浦ノ内湾で現場観測を実施し、植物プランクトンの大増殖(ブルーム)発生時と非発生時における微生物群集の生物量や群集構造、化学的環境パラメータの観測をおこなった。同観測に関しては、高知大学ならびに高知県水産試験場の協力のもと期待していた成果を得ることができた。また、同調査中に20株の植物プランクトンを単離培養することに成功した。さらに、同湾において2017-2018年にかけて取得された植物プランクトン群集の定点観測データを用いて共起ネットワーク解析をおこなった結果、環境中における複数の共存グループの存在が浮き彫りとなった。また、本研究の遂行に必要な培地作成用海水の調達および分析機器の利用に関して、筑波大学、福井県立大学、国立環境研究所との協力体制を構築した。
- ID情報
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- 課題番号 : 19K15895
- 体系的課題番号 : JP19K15895
この研究課題の成果一覧
絞り込み
講演・口頭発表等
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日本微生物生態学会 第35回大会 2022年11月2日
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日本地球惑星科学連合2022年大会 2022年5月23日
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海洋生物シンポジウム2022 2022年3月19日 招待有り
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第121回化学研究所研究発表会 2021年12月10日
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ベントス・プランクトン合同大会2021シンポジウム〜次世代プランクトン研究を開拓する新技術・方法論〜 2021年9月20日
社会貢献活動
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