52歳女。右舌下腺の腺様嚢胞癌に対し右舌下腺摘出術、右頸部郭清術の既往が有った。下顎正中への骨転移が判明し、下顎正中の区域切除と両頬部郭清術およびダブルバレル腓骨皮弁による再建術が予定された。腫瘍摘出骨切りラインは両側の第5、6歯間となった。同時に17cmの左腓骨皮弁を骨膜の連続性を可及的に保ちつつ4骨片へ分割し、術前に作製した3次元モデルを参照しながらダブルバレルへの組み上げ、ドナー部で腓骨動静脈の切り離し、残存下顎へbicortical固定した。術後2年の経過で整容面は良好に保たれ、X線写真およびCTで良好な骨癒合が確認でき、義歯装用による一般食の摂取が可能であった。