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研究方法:全国の精神保健福祉に関わる専門家によって記述された精神障害者の生活しづらさ755項目をもとに、地域における精神障害者の「生活しやすさ」項目を抽出するため、以下の手続きを経た。<br>1.専門家による「生活しやすさ」の検討<br> 「生活障害」と「生活しやすさ」について記述された755項目を、1項目ずつ、6名の専門家と討議検討を行った。その検討過程を録音しテープを起こして、その文脈から「生活しやすさ」の項目に加工した。その結果、382項目にまとめられた。<br>2.分類<br> 専門家4名と、「精神障害者個人に関する項目」と「地域に関する項目」に分類した。<br>3.「地域に関する項目」の整理<br> 本研究は、地域を評価するための指標の開発であるため、「地域に関する項目」について、専門家4名との検討で、類似する項目の整理を行った。地域の「生活しやすさ」を論究する本研究の立場から、個人の要因項目は、「それは地域がどうあれば精神障害者個人の生活がしやすくなるのか」といった視点で専門家4名と検討し、精神障害者個人に関する項目と地域に関する項目に分類した。<br>4.精神障害者による検討<br> 「地域に関する項目」について、精神障害者4名と精神障害者の家族5名と専門家3名との討議により、項目の修正・追加を行う。当事者にとって「生活しやすさ」であることの妥当性を検討する目的で、精神障害者4名が検討した。その結果52項目に整理された。<br>5.抽出された精神障害者の「生活しやすさ」項目の海外事情を参考とした検討<br> 海外先進地であるトリエステ(イタリア)における精神保健福祉活動の訪問視察・資料収集を行った。ノーマライゼーションの視点が重視され、項目の修正を行い、精神障害者の「生活しやすさ」33項目が抽出された。